なぜ高学歴ニートになるのか？特徴と再就職を成功させる方法

なぜ高学歴なのにニートになってしまう人がいるのでしょうか。高学歴でニートというのは、一般的には不思議な状態です。現代の日本において就職現場での学歴の重要度はまだまだ高く、高学歴な人材を多くの企業が欲しています。

つまり、高学歴でニートという状態は一般的な「仕事がない」状態ではなく、その気になれば就職を選択できることが多いのです。そうでありながらニートという状態を続けてしまう方には、特有の事情が存在します。

本記事では、高学歴なのにニートになってしまう原因と高学歴ニートから脱出する方法を紹介しています。再就職する際のポイントも一緒に解説しているので、ニートになってしまって不安だと感じている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

高学歴ニートの定義とは？

高学歴ニートは、学歴が高いにもかかわらず、現在職に就いていない状態を指す言葉です。

大学や大学院などで高度な学位を取得したにもかかわらず、なぜか仕事に就かない状態が続いている人を指します。高学歴であるにもかかわらず、再就職が難しいと感じ、その結果として働かずにいる状態が特徴的です。

高学歴の定義は東大・旧帝大・早慶上智など

高学歴の定義は特に東大をはじめとする旧帝国大学、東京の四大学連合（東京医科歯科大学、東京外国語大学、東京工業大学、一橋大学）、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学などの名門校出身者がこのカテゴリーに含まれるのが多い傾向があります。

高学歴の学生の場合、人気の高い大手企業に応募が殺到する傾向があり、新卒就職の競争が激しい状況があります。その際、希望する企業に就職するのが難しいと感じてしまうケースがあるようです。

なぜ高学歴でニートになるのか？

なぜ高学歴でニートになるのかは以下の要因が考えられます。

詳しく解説していきます。

新卒での就職活動がうまくいかず、大学を卒業してそのままニートに

高学歴でニートになる人は新卒で就職活動がうまくいかず、大学を卒業してそのままニートになる場合があります。

多くの高学歴者が直面する課題の一つは、新卒での就職活動が順調に進まないことです。適切な職場を見つけるのが難しい場合も。志望する企業からの内定が得られないまま、何も手につかない状態に陥ってしまいがちです。

この期間が長引くと、自己評価が低くなり、次第に就職への意欲を喪失しかねません。結果として、大学卒業後も仕事に就かずにいる状態が続いてしまい、これが高学歴でニートになる一因となります。

仕事がうまくいかず、退職してそのままニートに

一度就職したものの、仕事が順調に進まずに退職してそのままニートになってしまうケースもあります。

仕事がうまくいかないと思う理由は、以下の通りです。

• 仕事が合わない
• 職場環境が合わない
• 業務に対する適応が難しい　など

このような状況で適切な対策を講じずに退職してしまうと、再就職先を見つけるのが難しくなります。

高学歴者が仕事での挫折やストレスに直面した場合、その経験が再就職活動においてハードルとなる場合も。

転職活動がうまくいかず、内定が出ないままニートに

転職活動がうまくいかず、内定が出ないまま卒業してニートになる場合もあります。

転職活動が長引くと、個々のスキルや経験に不安を抱えてしまいます。その状態が再就職を難しくしかねません。

また、競争が激しい職場や業界では、高学歴者でも求人に応募するのが難しくなり、結果としてニートとなってしまう可能性があります。

そのほか理由は人それぞれ

高学歴者がニートとなる理由は様々であり、個々の背景や状況によって異なります。

一般的な要因として挙げられるのは、以下のものです。

• 人間関係の悩み
• 精神的な健康の問題
• 家庭環境の影響　など

これらの要因が組み合わさり、再就職を難しくし、結果として仕事に就かない状態に陥る場合があります。

一方で、個別の状況やニーズに焦点を当てれば、適切なサポートやアプローチを見つけられます。

例えば、カウンセリングや職業訓練プログラムの利用、適切な求人検索の方法などが挙げられますよ。

高学歴でニートになる人の特徴

高学歴でニートになる人の特徴は以下の通りです。

1つずつ解説していきます。

プライドが高く、周りと比較して見栄を張ってしまう

高学歴の人がニートになる一因として、プライドが高く、周囲の期待と折り合いをつけられない、周りと比較して見栄を張ってしまうというのが挙げられます。

プライドが邪魔をして自分の中で厳しすぎる条件を設けてしまい、そのせいでニート状態を続けている方も少なくありません。社会に出てからの現実とのギャップに直面してしまい、プライドが傷つき、仕事へのアプローチができなくなるようです。

また自分のプライドだけではなく、高学歴ゆえの周囲の期待が重荷になり、求人を選り好みしすぎた結果、中小企業への入社や非有名企業への入社ができなくなってしまっている方もいるようです。

プライドが高い人は、見栄を張ることで自分の弱さや不安を隠そうとします。他人に助けを求めるのが難しくなりその結果、孤立感や焦燥感が募ってしまう場合も。

このような状況が続くと、就職活動を避けるようになり、結果としてニートとなってしまいます。

勉強での成功体験に対して、慣れない仕事での失敗に打たれ弱い場合も

高学歴でニートになる人の特徴として、勉強での成功体験に対して、慣れない仕事での失敗に打たれ弱い場合もあります。

高学歴と呼ばれるような大学（大学院）に入学できた人は、基本的には能力の高い人間です。その能力の高さに多少なりとも自負がある方は、勉強においての成功体験に慣れ親しんでいる一方で、仕事での失敗や評価の低さに対して打たれ弱い傾向が生まれます。

高学歴者は優れた知識やスキルを持ち合わせていますが、それが必ずしも実務での成功に繋がるわけではありません。

この特徴が強く現れる場合、高学歴者は失敗を避けてしまうあまり、新しいチャレンジを躊躇してしまいます。結果として再就職の機会を逃してしまいます。

学歴に関係なく、社会活動の経験が薄いためコミュニケーションが苦手

高学歴であっても、社会での活動や人間関係の構築において未経験の場合、コミュニケーションが苦手である場合があります。

コミュニケーションが苦手な場合、仕事の面接や協力が必要なプロジェクトへの参加、チームワークの構築などが難しくなります。結果として職場での活動が制約されてしまうことも。

この特徴に対処するためには、コミュニケーションスキルの向上や社会活動への積極的な参加が必要です。

また、自分自身の強みや興味を活かした形でのコミュニケーションの取り方を学びましょう。リラックスした状態で人との交流を楽しむことが重要です。

自分のやりたいことがわからない

「自分のやりたいことがわからない」というのも、高学歴でニートになってしまう要因のひとつです。

学生の間は「良い大学に行く」という共通の目標を持つことができるのですが、社会人になると自分の目標を持つ必要が出てきます。その時点で自分の「やりたいこと」がわからなくなり、高学歴であっても、自分の将来や進むべき方向がわからないと感じてしまう方もいるようです。

そうした方は社会に出たあとの目標がなく、「虚しさ」を感じてやる気が湧いてこず、結果として仕事から遠ざかる傾向が生まれます。

この状況では、求める仕事やキャリアに対する適切な目標が見つからず、就職活動が難航しがちです。社会や職場での具体的な役割や、キャリアにどう繋がるかが不透明な場合、自分の進むべき方向が見つからなくなります。

この課題に対処するためには、自己分析やキャリアコンサルティングを通じて、自分の価値観や興味関心を明確にする必要があります。

転職エージェントサービスでは、キャリアプランの相談を行っています。自分が今どんな仕事につきたいのかわからなくなってしまっている場合、転職のプロが相談に乗ってくれます。気になる方は活用してみてください。

高学歴ニートを脱出するために心がけておく3つのポイント

ニートを脱出するために心がけておくポイントは以下の3つです。

それぞれ詳しく解説していきます。

①【人生設計】目標を明確にして、まずは足がかりになる環境を探す

ニートからの脱出の第一歩は、自分の人生設計を明確にし、具体的な目標を設定することです。

今から10年後に自分の人生がどうなっているのか、具体的に想像してください。10年後に親は何歳で、自分は何歳なのか、そしてどのような状況になっているのか。そうなったとき、「このままでも大丈夫なのか」ということを考えましょう。

そして将来のビジョンやキャリアゴールを考え、それを達成するために必要なステップを確認しましょう。目標を持てば行動へのモチベーションが生まれ、脱出への道筋が見えてきます。

高学歴と呼ばれる状態であれば、自分が学んできたことや、自信のあることがひとつは存在しているはずです。それを柱にして、就職を考えてみましょう。「好きなことよりもできること」を意識して人生設計をしてみるのがおすすめです。

また、就職するにあたって自分に欠如しているスキルがあるのなら、それを身に付ける方法を考えましょう。改善できる場所を考えて、実行しましょう。それを含めて意識するのが、人生設計です。

最初は小さな足がかりからスタートするのが重要です。具体的で実現可能な目標を設定し、まずはその一歩を踏み出すのが成功への近道となりますよ。

求人情報を調査したり、スキルを向上させるための勉強を始めたり、今いる環境の中でできることから始めてみてくださいね。

②【自己分析】自分の気持ちに向き合い、折り合いをつける

自分が今、どんな気持ちを抱いているのかをはっきりと自覚しましょう。そして、その気持ちを一度は受け入れてください。ニートからの脱出において、自己分析は重要なステップです。

なぜニートになってしまったのか、過去の経験や自分の感情に正直に向き合い、折り合いをつけることが必要です。どんな人間であれ、ニートという状態になっているということは、就職を邪魔している何らかの問題点が存在するはずです。その問題を認識することで、解決方法を見つけることができるのです。

たとえば自分は「プライドが高い」、「怠惰だ」ということを自覚してみるのもいいでしょう。それを一旦受け入れ、その要因を分析することで、就職への道を開くことができます。

自分の強みや弱み、興味や価値観を把握すれば、将来のキャリア選択や職場での適応がスムーズになります。

また失敗や過去の経験に対して受け入れの姿勢を持ち、それを成長の一環と捉えるのが重要です。

自分自身と向き合いながら気持ちの折り合いを見つければ、前向きな気持ちで新たな一歩を踏み出せますよ。

③【相談】大学の知り合いなど頼れる人に遠慮なく頼る

ニートからの脱出において、一人で悩まずに頼れる人に相談することは非常に重要です。

高学歴の方の多くは、これまでの人生を自分の力で切り開いてきたはずです。その方法は千差万別でしょうが、「自分だけでなんとかなる」という自負があるために、人に頼ることができない方も少なくありません。

しかし、一旦ニートという状態に陥ってしまうと、精神的にも社会的にも通常の状態に復帰するのはなかなか難易度が高い傾向にあります。そのため「人に頼る」ということを考えましょう。

頼る人は誰でも構いません。公的機関、友人、知り合い、両親、医療機関など、頼れる人には全て頼ってみましょう。気持ちの面で辛いのなら精神科に、仕事の探し方がわからないのなら転職エージェントやハローワークに行くなど、人に頼ることを考えましょう。人に頼ることは決して恥ずかしいものではありません。むしろ、ニートの状態でいるほうが問題です。

大学時代の友人や先輩、教授など、信頼できる人に相談すれば、新たな視点やアドバイスを得られますよ。遠慮せずに自分の状況や悩みを打ち明けてみてください。相手とのコミュニケーションを通じて新しいアイデアやサポートを受ければ、心の支えとなります。

また、周囲に自分の状況を理解してもらえば、協力を得やすくなります。再就職活動やキャリア構築において効果的なサポートが期待できるはずです。頼れる人とのコミュニケーションを通じて、新たな可能性や道を見つけ出す一助となりますよ。

再就職を成功させる3つの方法！無職が長いとハードルは高い？

無職が長いと再就職のハードルは高くなってしまう場合もあります。そのため、再就職を成功させるための方法を理解しておきましょう。

再就職を成功させるための方法は主に以下の3つです。

詳しく紹介していきます。

①今すぐにでも就職活動を始める

ニートという状態を脱出するため、絶対に必要なことはひとつです。それは、「行動する」という1点です。まずはじめに行動をすれば、ニートという状態を脱出するための一歩を踏み出すことができます。

無職期間が長くなるほど、再就職のハードルは高まります。まずは即座に就職活動をスタートさせるのが重要です。

最初の行動はどんなものでも構いません。ハローワークへ行くこと、履歴書や職務経歴書を更新させること、職務経歴やスキルの振り返ること、気に入った求人に履歴書を提出すること、転職エージェントに相談するなど、最初のステップとして、就職に関する行動をとにかく「自分の意志で」行いましょう。

自分の意志で一歩を踏み出すことは、自発的な就職活動に繋がります。そして、最初の行動から失敗を恐れないマインドを身に付けることが可能です。このように、就職のために行うべきなのは「最初の行動」といえるでしょう。

時間の経過によってスキルや知識の陳腐化が進む可能性があるため、早期の行動が成功への鍵となります。求人情報や企業の募集を積極的にリサーチし、自分の経歴やスキルに合った職種やポジションを見つけて応募してみてください。

即戦力としてアピールできるよう、仕事に関するスキルや知識のブラッシュアップも同時に進めるのが大切ですよ。

②自己分析・適職診断を受けるなど最適な仕事を探す

再就職活動を成功させるためには、自分自身の強みや志向性を明確にするのが不可欠です。

自己分析や適職診断を受ければ、自分のスキルや価値観、好みに合った職種や業界を見つけられますよ。

多くのオンラインツールやカウンセリングサービスが提供されており、それらを活用して自分の特性を理解しましょう。

また、過去の経験や趣味、興味を踏まえて、将来的なキャリアゴールを明確に設定するのが再就職活動の方針を定める上で役立ちます。

③転職エージェントなどプロに相談する

再就職活動を成功に導くためには、転職エージェントなどのプロのサポートを受けるのが有益です。

転職エージェントやキャリアコンサルタントは、市場動向や企業の情報を熟知しており、求人マッチングや適切なアドバイスを提供してくれます。

転職エージェントサービスでは、プロのサポートを受けることが可能です。求人情報を幅広く持っているので、自分では見逃してしまうような求人を提供してくれるでしょう。

プロの手厚いサポートを受けたいという方は、ぜひ活用してみてください。

まとめ

高学歴ニートは、東大・旧帝大・早慶上智などの大学で高度な学位を取得したにもかかわらず、卒業後に職に就いていない状態を指します。

高学歴でニートになってしまう人の理由はさまざま。ニートになってしまう人の特徴は以下のものがあります。

高学歴のニートを脱出するために心がけておくポイントは、主に以下の3つです。

自分自身と向き合い、再就職活動を行うのが重要となってきます。自分一人で再就職活動がうまくいかない場合は、転職エージェントなどのプロに頼ってみてください。

まず行うべきなのは、「現状を認識」し、「最初の一歩を踏み出すこと」です。自分を認識するのには勇気がいるかもしれませんが、これからの人生のことを考え、まずは自己分析から一歩を踏み出してみましょう。

きっと納得のいく就職ができますよ。