若年層と中高年で変わる「ひきこもり」になる原因とアプローチ。

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【中高年のひきこもり対策】生きることに前向きになってもらうことが大事

中高年のひきこもりに関しては、多くの場合、まずは生活を立て直すことから始める必要があります。なぜなら、就労以前に生活リズム自体が崩れてしまっていることが多いからです。昼夜逆転の生活を送っている人や、お風呂に入る習慣がなくなっている人に、規則正しい健康的な生活習慣を身につけてもらうことが大事です。

若年層のひきこもりでも同様のケースはありますが、若年層の場合は家族がサポートをしていたり話し相手になっていたりする場合や、ひきこもってはいてもインターネットなどで何らかの娯楽を楽しめている場合があります。しかし中高年の場合、ひきこもりの長期化によって家族が諦めていたり、娯楽への興味自体がなくなったりしているケースが多く、「生きていても何も楽しくない」という意識が強くなり、生活が崩れていることが多いです。

そのため中高年のひきこもりの場合は、職業訓練の場でも技術習得そのものよりも、やりがいや楽しさを感じてもらうほうが先決です。「周りの人に協力したら“ありがとう”と言われた」「仕事で汗を流して気持ちいい」といった体験をしてもらうことが重要になります。そうした経験を通して、生きること、ひいては働くことに対し前向きになってもらうことが大切なのです。

肝心なのは本人に「変わりたい」と思ってもらうことであり、本人に変わる気が起きなければ次の段階へは進めません。ひきこもっている人が「頑張ってみようかな」と思えるくらいに、生きることに希望や楽しさを感じてもらう、そのきっかけを作ってあげることが、中高年のひきこもり支援に最も必要なことと言えるのではないでしょうか。

ひきこもりやニートの脱出方法について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

ニートを脱出して明るい未来へ!今から始められるニート脱出法

中高年のひきこもりの支援について

ひきこもりやニートの社会復帰を支援してくれる機関には相談窓口や就労支援機関などがあり、今回は支援機関の一部をご紹介します。

代表的な相談窓口に行政が運営しているひきこもり地域支援センターというものがあります。各都道府県にあり、ほとんどの場合無料で相談できるので気軽に支援を受けることができます。ひきこもりであるご本人の方やご家族の方がどこに相談すればいいのか、どのようにやればいいのかをわかりやすく解説してくれるので、まずここに連絡してみることをおすすめします。

若年層のひきこもりの方にオススメの就労支援機関に地域若者サポートステーションがあります。15~39歳の方が対象でひきこもりからの社会復帰と就労支援を行ってくれます。

中高年のひきこもりの方が就労する際にオススメの方法はまずキャリアコンサルタントに相談してみることです。キャリアコンサルタントに相談することで自分の過去やコンプレックスを見つめ直すきっかけになり、これからどう生きていくのかを明確にすることができるかもしれません。

さいごに

三回にわたって「若年層のひきこもりが抱える問題」「中高年のひきこもりが抱える問題」「若年層、中高年のひきこもりに対する対策」についてご紹介しました。

ひきこもりの問題は、何かしら特効薬のようなものはありませんし、一人ひとりのケースによって解決の糸口も変わってきます。ひきこもりを脱するまでも時間がかかりますし、脱した後に仕事に就いても安定するまで時間がかかることも少なくありません。それでも、本人の「変わりたい」という気持ちを周りが根気強くサポートしていくことで、時間はかかっても変化は訪れます。

ひきこもっている当事者の方や、その家族の方々に、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

 

前々回記事:支援が必要な「若年層のひきこもり」とキャリアカウンセラーにできること

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