老後孤独の解決方法(男性の場合):社会の役に立つことで充実感を得ることが多い
趣味の集まりなどで他人とのつながりを作ることも大切ですが、それだけでは孤独や虚無感を埋められないことがあります。「男性は社会的な生き物」と言われていますが、男性は社会と関わることで初めて「やりがい」や「生きがい」を感じられるという人が少なくありません。男性の場合は特に、趣味の集まりよりも、社会のための取り組みに関わったほうが充実感を得られることが多い傾向があります。
例えば、地域の自治会やボランティア活動で、高齢者ならではの子どもに昔の遊びを教えたり、自分の人生経験を話したりする体験は、高齢者の方に自信を取り戻させます。社会を支援する側として、「地域の子どもの育成に役立っている」という感覚が、充実感を与えるからです。
このように、地域などの社会的な関係性の中で貢献していくこと、つまり「社会のために何かを成し遂げること」で、やっと「社会に自分の居場所がある」「必要とされている」と実感できるのです。
また、こうした活動は、家族のいる男性よりも、独身で自由に動きやすい男性のほうが活躍しやすい場とも言えます。独身の高齢男性が目的意識を持って社会と関わっていくことで、本人も充実感と自信を得ることができますし、社会にとっても有益なのではないでしょうか。
老後孤独の解決方法(女性の場合):目の前の人を支えることで存在意義を感じられることが多い
女性の場合は、社会との関わりは男性に比べてそれほど重要に感じない傾向があります。「男性は社会的な生き物、女性は共感の生き物」とよく言われますが、女性の場合は社会で認められることより、個人間での愛情や友情を育むことによって存在意義を感じることが多いと言えるでしょう。
例えば、近い境遇にある友人を積極的に助けたり、孫や親戚の子ども、近所の子どもなどの面倒を積極的にみたりなど、男性に比べ、女性は「特定の個人を支えること」に充実感を得られるケースが多いと考えられます。
特に今のシニア層の女性は、若い頃に「女性は周りを支えるもの」という価値観の中で育ってきていることも影響しているでしょう。
そのため女性の場合は、男性のボランティア活動や自治会を通した社会貢献よりも、趣味の集まりや友人間、親戚間などで密な人間関係を作っていくほうが充実感を得やすいという方が多いのではないでしょうか。また、それが上手くいけば、孤独を感じている高齢者同士でお互いに支え合うことにもつながるでしょう。
さいごに
今回は「老後の孤独」と、そこから抜け出すきっかけについてご紹介しました。この記事では高齢者の方が孤独から抜け出し、充実感を得るための方法を男女に分けてご紹介していますが、もちろん人によっては価値観が逆の場合もありますし、どちらの価値観も持っている方もいらっしゃると思います。
お一人おひとりの性格や状況、価値観に照らし合わせて、あくまで毎日を楽しく生きるための指針として参考にしていただければ幸いです。
次回は、「生活の孤独」に関するシリーズの3回目として、「趣味をどう持つか」についてご紹介します。
更新は11月21日水曜日を予定しています。今回の記事と合わせて、是非そちらもチェックしてみてくださいね。
前回記事:孤独で毎日が辛い。仕事がなく、お金もない状態から「楽しみ」を見つける方法
次回記事:孤独と付き合うために、趣味をもって充実感のある毎日を送ろう
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