コロナから2年以上 求人は回復傾向?「転職市場の”いま”」

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新型コロナウイルス発生から約2年。緊急事態宣言の発令により収束の兆しが見えたと思いきや、すぐにリバウンドしたり、新しい変異株が出現したりと、ウイルスとの戦いは一進一退を繰り返しています。それでも、発生から長い年月が経ち、当初は「新しい生活様式」と呼ばれたスタイルも、今では日常の光景としてすっかり馴染んできています。

コロナ発生直後は、私たちの生活だけではなく仕事においても、飲食や観光業などを中心に、雇用調整(一時休業)や失業を余儀なくされるなどの大きな影響がありましたが、現在の状況はどうなっているのでしょうか。コロナショックにより企業の求人数が一気に下がったと言われましたが、コロナから2年以上が経つ今、それは依然として続いているのでしょうか。

そこで今回はコロナ後の転職市場の現在地を探っていきましょう。

今は求人が増えてきている?

長期化しているコロナで転職市場の低迷も続いているかと思っている方も多いかもしませんが、意外にも求人倍率は上昇の一途をたどっています。

求人倍率とは・・・求人倍率(きゅうじんばいりつ)とは、経済指標のひとつ。求職者(仕事を探している人)1人あたり何件の求人があるかを示すものである。一般に求人倍率が高い会社は、企業がより多くの労働者を求めており、つまりそれだけ経済に活気があると考えられる。(Wikipediaより)

数値的には、まだコロナ前までの水準には戻りきっていないのが現状ですが、逆を言えば今後、アフターコロナで経済活動の再開を見据えると、この先も求人数が上がる余地が残されていると言えそうです。

どの業界が人材を求めているのか?

では、どのような業界で今求人数が増えてきているのでしょうか?

・IT業界

代表的なのは、やはりこの業界でしょう。新型コロナは、非対面型のビジネスやコミュニケーションをより一層加速化させました。皆さんもご存知のように、コロナを機にリモートワークが普通になったり、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しようとする流れがさらに強くなりました。例えば、社内の連絡手段としてビジネスチャットツールを導入したり、実店舗での販売が厳しくなったためにオンライン販売を始めたり、対面での営業が憚れるためにWEBやSNSを通した集客や営業を行ったりする企業が増えました。そこには、やはりITの力が必要であり、その需要はますます高まりつつあります。

・製造業界

コロナ前からのテーマであった自動運転や次世代モビリティへのシフトに向けた覇権争いが世界的に進む中、こうした分野への投資は加熱しています。特に車載用コンピューターなどに使用するための半導体分野で、エンジニアの求人が増えています。また、昨今みなさんがよく耳にするワードにSDGsがあるかと思いますが、再生可能エネルギーへのシフトの流れも製造業界に人が集まるきっかけとなっています。さらに、昨今はウクライナ情勢による資源価格の上昇に伴い、特に商流の川上に位置する、つまり原材料に近いところの製品を扱う製造業ほど活況になると言われています。(ビジネスの川下になると、調達コストが上がってしまい利益圧迫に)

・webマーケティング業界

皆さんも一度はSNSなどで、「○か月でwebマーケターになるための教室」などの広告を見たことがあるのではないでしょうか?そんな都合のいい文句を謳う広告を見ると少し身構えてしまう人もいるかもしれません。ただ、それだけプッシュされるということは、それほどwebマーケターがいま社会から求められていることの証左でもあります。そもそもwebマーケターはどんな仕事をするのかと言うと、ネットやSNSのユーザーの属性や利用動向に合わせて、効果的にweb広告を配信し、商品・サービスの購買につなげようとする仕事のことを指します。

実際、これまで行われていた「飛び込み営業」的な手法で、商品を買ってもらうことがいかに非効率で人件費がかかるのか、そしてコロナにより対面型の営業活動がままならない今、いかに手をかけずに集客できるかが大切であるという認識が広まっているのだと思います。webマーケティングであれば、一人稼働するだけで、営業マン何十人分もの働きをすることが可能で、何より当てずっぽうで営業をかけるのではなく、自社の商品を気に入ってくれそうな見込客にピンポイントでPRできるというのが大きな利点でしょう。なるべくコストをかけずに利益求める企業にとっては、webマーケターは是非とも欲しい人材と言えます。

 

どのような業界で、どのような人材が求められているのか?それを自らに問い、自らの頭で考えること自体が、転職活動を成功に導くあるいは自分の能力を高める訓練にもなります。新型コロナやウクライナ情勢などの出来事によって、社会がどう移り変わっていくのかを予想することで、転職市場で先手を打つことができたり、今後伸びてゆく=儲かる業界で働くことで自らのキャリアアップを狙うことができたりします。転職活動を「今の職場を離れたいから」といったネガティブな動機で行うのではなく、良い意味でゲーム感覚・チャレンジ感覚で行うことができれば、転職活動自体を楽しめるようになったり、大真面目に転職活動に取り組むよりも気持ち的に余裕ができることで、結果的に面接などでも自然体で臨めるようになったり、という利点も出てくることでしょう。(もちろんパワハラを受けてるなど、一刻も早く職場を離れた方がよいケースもあるので、一概にネガティブな転職動機すべてを否定するわけではありません)

「でも、私には転職なんて無理」という方へ

前項では、コロナ後の人材市場において、どこの業界が活況であるかを振り返りました。そこで「いざ、自分も転職!」という前向きな気持ちになれた人もいれば、転職をするかどうか考えたときに反射的に頭をよぎってしまう心配事がある人もいるのでないでしょうか?その心配事とは何か?みていきましょう。

・自分には転職なんて無理。だって何もスキルがないし・・・

転職を考えつつもネガティブになってしまっている人から聞こえてくることが多いのが、この言葉。確かに未経験でいきなり別の業界や職種に転職することは、難しいと考えてしまうのは普通かもしれません。実際、求人を見ても応募資格欄に実務経験○年以上とか記載されているものをよく目にした方もいるでしょう。また、「未経験者歓迎」と記載してある求人にしても、経験者がそこに応募してきたら少ない採用枠を勝ち取れる確率は下がってしまうことも自然なことです。

では未経験者はどうしたらいいのでしょうか。一つは、即戦力を求めていそうな企業の求人ではなく、社内教育をしっかりしてくれそうな企業体力のある会社を選ぶこともう一つは、新規事業を始めようとしている企業の求人を選ぶことが有効です

前者は、社内教育ができるだけの経済的・人材的な余裕のある大企業がその一例です。大企業と聞くと競争率が激しいのでは?と思うかもしれません。確かに、私たちがよく知る消費者向けにビジネスを行なっている会社(トヨタ、明治、パナソニックなど)は、知名度がある分競争率も激しいですが、企業向けにビジネスを行なっている会社はそれほどでもないので、競争率の点においては狙い目と言えるでしょう。

続いて、後者について。どうして新規事業を始めようとする企業の求人をお勧めできるのでしょうか。それは、比較的その求人に求められるスキルが高くないことが多いからです。

例えば、実店舗で商品を売っていたが、コロナによる外出自粛で売り上げが減り、オンライン販売という新規事業に活路を見出そうとする企業があるとしましょう。そこで、その企業は、(単にオンラインショップを開設するだけでは集客を見込めないので)webマーケターを募集しようとしますが、なにぶんその分野の実務経験者が社内にいないので、求めるスキルも自ずと低くなる傾向があるということです。

もちろん、そうした企業に応募する際も、求められるスキルを事前に磨いていくなどの準備は必要です。また、入社後は仕事について教えてくれる人がいないという懸念もありますが、やりながら覚えていくことが一番の訓練にもなるので、新規事業の求人をチェックしてみることは少なくとも一考の余地があると言えます。

・自分には転職なんて無理。だって、この年齢だし・・・

転職市場において、やはり若い人の方が有利であると言われています。なぜなら、若い人の方が今後の成長力を見込めたり、会社のカルチャーに馴染んでくれやすかったりするためです。

30〜40代から一気に転職が難しくなるとも言われます。この年齢になると、子育てとの両立や親の介護問題など、単純に自分の仕事だけを考えるということも難しくなることがあります。仕事とプライベートの問題が複合的にからみ合ってくる世代と言えます。そうした問題を一人で背負いこむのは、荷が重すぎると思います。家族や友人などの身近な人に意見を仰いだりするのが良いですが、この年齢にもなって「他人に迷惑をかけたくない」と思ってしまう人も多いでしょう。そんな方はあえて全く自分のことを知らない第三者かつその道の専門家でもあるキャリアコンサルタントに相談してみるのが良いかもしれません。

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