高卒者の業界別の年収ランキングでは、どの業界が上位にくるのかご存知でしょうか。そもそも高卒者が就職したとき、高卒者の年収は低いと考える人は多いのではないでしょうか。近年では、大学や専門学校に進学する人が増え、高卒で就職をしようと考える人は、圧倒的に少ないですよね。そのため、一般的なイメージで、高卒者の年収は低いと考える人が多いのです。
しかし、高卒者でも、高い年収の業界は少なからずあります。そのため、高卒者の就職活動では、業界選択がとても重要なことなのです。
では、高卒者の年収を業界別にランキングしたとき、高卒者でも年収の高い業界とはどのような業界なのでしょうか。そして、その業界はどうして年収が高い傾向にあるのでしょうか。年収ランキングを詳しく見ながら、高卒の就職について、読み解いていきましょう。
高卒の年収はどれくらい？業界別ランキングを解説
高卒で就職をした時、どのくらい乃年収なのか分かる人はいるのでしょうか。多くの人が、高卒よりも大卒のほうが年収が高いと考えていることでしょう。一般的には、大卒の方が、年収や生涯賃金が高いことは事実ですが、高卒でも稼ぐことのできる業界や職種はあります。高卒の年収ランキングを業界別に詳しくみていきましょう。
1位は、IT業界です。IT業界の高卒の平均年収は、532万円と言われています。IT業界の高卒の年収が高い背景には、業界的に、学歴よりも実務経験などを重視する傾向にあることが理由の一つとして挙げられるでしょう。そのため、高卒でも十分に年収アップの可能性があるのです。さらには、将来的に実務経験の豊富な高卒者の場合は、後に大手IT企業への転職も夢ではありません。
IT業界の魅力は、未経験者歓迎の業界のため、誰にでもチャンスがあるということなのです。高卒者でも十分に就職するチャンスはあります。
2位は、建設業界です。建設業界の高卒の平均年収は、465万円となっています。建設業界でも、学歴よりも実務経験や取得している資格を重視する傾向にあるため、高卒者の年収が高いのです。
さらに、建設業界でも特に稼ぐことができる職種が、施工管理という職種です。一般的には、現場監督と言われることが多い職種ですね。ただし、施工管理技士の資格は国家資格となるため、簡単に取得できる資格ではありませんが、資格を取得すると、年収は大幅に上がることでしょう。
3位は、製造業界です。製造業界の高卒者の平均年収は、454万円です。製造業界の魅力の一つとして、大手企業の求人も数多くあることです。また、残業代がしっかりと出るケースが多いため、職場環境としてもとてもおすすめなのです。残業代や夜勤手当が出るため、年収も高くなっている傾向にあります。
4位は、運送業界です。運送業界の高卒者の平均年収は、441万円です。運送業界の職種としては、トラックドライバーやタクシー運転手が挙げられます。また、大卒者にも人気の職種である鉄道会社も含まれており、職種が多いことも特徴の一つとして挙げられます。
5位は、金融・保険業界です。金融・保険業界の高卒者の平均年収は、446万円です。金融・保険業界の特徴は、10・20代からではなく、40代後半頃から年収が高くなる傾向にあることです。そのため、若い世代では年収が上がるケースは少なく、業界に継続して勤務することが重要となってくるのです。
6位は、小売業界です。小売業界乃場合、高卒者の平均年収は、400万円です。小売業界も、未経験歓迎の職種が多い傾向にあります。主に、百貨店等の販売職や自動車ディラーの営業職が挙げられます。
このように、高卒でも比較的に年収が高い傾向にある業界はいくつかあります。高卒で稼ぎたいと考えている人は、業界研究をしっかりと行い、自分に合った業界を選択していきましょう。
高卒の年収の平均とは？年収ランキングから大卒との違いをみる
高卒者の男女合わせた全世代の平均年収は、423万円と言われています。一方、大卒・大学院卒の男女合わせた平均年収は607万円と言われており、大卒と高卒とでは、180万円ほどの年収差があることが分かります。前章で高卒者でも年収の高い業界別のランキングを見ていきましたが、大卒者と比べてしまうと、年収の差が大きくあることは事実なのです。
日本独自の終身雇用や年功序列などの雇用制度はなくなりつつありますが、それでも日本の年収には、学歴が大きく影響を与えていると言えるでしょう。
平成28年賃金構造基本統計調査結果から、学歴別の新卒の平均年収を比べると、大学卒の場合、325.44万円、高卒の場合、258.08万円と、新卒の段階で、年収に大きな差があることが分かります。この年収を生涯年収で比べたとき、大卒者と高卒者とでは、1億円以上の格差が生じると言われるほど、学歴による年収差は、避けられない事実なのです。
高卒の年収アップには？年収ランキングからみる仕事選びの方法
前章で大卒者と高卒者の年収について詳しくみていきましたが。高卒者は、年収をアップさせる方法は何かあるのでしょうか。年収ランキングからも業界により、年収が異なることが分かりましたが、業界選択は、年収をアップさせるためには、とても重要なことだと言えるでしょう。
しかしながら、年収を気にするあまり、自分に合っていない、つらいと感じるような業界に就職しても、すぐに辞めてしまう人が多いのです。短期での退職は、後に転職活動をするとき、さらに厳しい状況となるため、仕事選びはとても重要なことなのです。
企業とのミスマッチをしないためにも、どのような仕事に興味を持っているのか、何にやりがいを感じるのかなど、自分自身の自己分析をしっかりと行い、企業研究をして、自分の適性や長所にマッチした業界や職種を選択することはとても重要なことです。
長く仕事を継続することで、年収アップを期待できるだけでなく、後に、さらによい条件で転職をすることも夢ではありません。毎日のように行う仕事にやりがいを感じることのできない毎日では、とても辛い気持ちになってしまいますよね。
そのため、まずは、自分の好きなことややりたいことをしっかりと分析し、把握するようにしましょう。そして、将来的に、どのような自分をイメージしたいのかをより具体的に考えることがとても大切なことです。
まとめ
さて、高卒の年収について、詳しくみていきましたが、いかがでしたでしょうか。高卒者でも年収ランキングでみたように、業界によって年収に差があり、高卒者でも十分に年収アップの可能性がある業界もありますよね。そのため、高卒者だからと諦める必要はありません。
しかしながら、年収ばかりを気にして、自分に合っている仕事なのか、自分はどのようなことにやりがいを持つのか等、自己分析を行わずに就職活動を進めては、企業とのミスマッチが生じてしまい、せっかく就職をしても、すぐに退職という状況に陥る可能性もあります。
そのため、まず重要なことは、自己分析と企業研究をしっかりと行い、自分に合った仕事を見つけることが何より重要なことなのです。
自分に合った仕事を長く継続的に行うことで、転職をしたり、出世したりなど、年収アップのチャンスは広がることでしょう。
