アルバイトやパートで生計を立てているフリーターの場合、税金は支払う必要があるのかと疑問に思う人もいるのではないでしょうか。結論から言うと、フリーターでも税金を支払う義務はあります。「税金はいくら払うべきなのか」「税金をおさえる方法はあるのか」等、税金に対して、様々な疑問を抱いている人は多いのではないでしょうか。
税金は、国民が支払う義務のあるものです。税金の支払いを疎かにしてしまうと、後で取り返しのつかないことになってしまうため、税金を未払いにしている状況は避ける必要があります。そうならないためにも、税金について、正しく理解し、しっかりと税金を納める必要があります。
では、フリーターが納めるべき税金とはどのようなものなのでしょうか。フリーターの税金について詳しくみていきましょう。
フリーターが払うべき税金とは?正社員とは違いをみる
フリーターならば、税金を支払う必要はないのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、フリーターの場合でも、税金を支払わなければいけません。では、フリーターの支払うべき税金とはいくらぐらいであり、正社員とはどのような差があるのでしょうか。詳しくみていきましょう。
まず、フリーターが支払うべき税金は、主に2つあります。所得税と住民税です。正社員の場合は、税金の手続きは会社が行ってくれる場合がほとんどであり、基本的に給料から天引きされているため、自分自身がいくら払っているのか把握していないという人も多いのではないでしょうか。フリーターの場合は、税金は自分で手続きをする必要があります。そのため、税金の仕組みや金額等を把握しておく必要があるのです。
税金は後回しにしようと考えてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、税金の支払いを後回しにしてはいけません。未払いを続けてしまうと、最悪の場合差し押さえとなし、会社に知られてしまうという事態に陥ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
フリーターが税金を支払う必要性は、年収により異なります。そのため、年収によっては、税金の支払いが控除されるケースもあります。所得税の場合は、年収103万円未満であれば、支払いは不要とされます。住民税の場合は、年収100万円以上となると、支払う必要があります。このように税金によって基準となる年収額が異なるため、注意しましょう。
そして、フリーターと正社員を比較すると、支払うべき税金は変わりません。保険や年金の場合は、会社が半分負担してくれる仕組みのため、正社員の負担はフリーターと比べると軽くなりますが、税金の場合は、収入に応じた金額となるため、正社員とフリーターで待遇が変わることはないのです。
いくら払うの?フリーターが払うべき税金の計算法
フリーターが支払うべき税金には、所得税と住民税があることを紹介していきましたが、具体的に月にいくら税金を支払う必要があるのかご存知でしょうか。それぞれの税金の支払う金額をみていきましょう。
そもそも所得税とは、アルバイトで得た1年間の収入に対して、国に収める税金を指しています。所得税の大きなポイントは、年収103万円以上で支払い義務が生じることです。所得税の場合、雇用形態に関わらず、雇い主である企業が源泉徴収し、給料から天引きされます。そのためフリーターの場合でも自分で支払うわけではないため、給料をもらった時には既に天引きされているということになります。そのため、年末になると、正社員同様に、年末調整や確定申告を行い、払いすぎた分が還付されることもあります。
所得税の具体的に税額ですが、月収15万円の場合、月に2980円前後、20万円の場合、月に4770円前後、月収25万円の場合、月に6530円前後となります。そのため、収入が多いほど、支払う税額が高くなる仕組みとなります。
一方、住民税は、前年1年間の所得に応じて、収める税金を示しています。住民税の大きなポイントは、年収100万円以上に支払う義務が生じることです。支払い方にも種類があり、給料から天引きされる特別徴収と、自分で支払う普通徴収です。普通徴収の場合、自分で支払う必要があるため、忘れないように注意しましょう。
住民税の税額を見てみると、月収15万円の場合、月に6700円前後、月収20万円の場合、11,700円前後、月収25万円の場合、15,500円前後となります。しかし、これはあくまで目安の例となります。住民税は、自治体により税率が変わるケースも多いやめ、住んでいる自治体により、支払う税額に差がでることもあるのです。
住民税も所得税同様に、収入が高い人ほど、多くの税金を収める仕組みとなっています。自分の収入から自分自身が今いくらの税額を支払う必要があるのか確認してみてはいかがでしょうか。
いくら払うべき?フリーターが税金をおさえる方法
フリーターの払うべき税金の税額をみていきましたが、自分自身が今いくらの税額を収める義務があるのか理解できたでしょうか。フリーターでも、月単位で考えると、支払う金額は決して安い金額ではありません。そのため、税金の支払いを少しでもおさえたいと考える人もいるのではないでしょうか。
フリーターが税金をおさえたいと考えた時、把握すべき仕組みが「控除」です。控除を受けている人は、支払う税額をおさえることが可能なのです。控除には、3種類あり、まずは基礎控除です。所得税と住民税には、基礎控除額が定められています。所得税48万円、住民税43万円となります。つまり、年収から基礎控除額を差し引いた金額に対して、税金が渇せられる仕組みとなります。
一方、扶養控除は基礎控除と併用できる控除であり、収入が103万円以下の配偶者以外の親族を養育している場合に受けられるものです。控除額は、扶養する親族の年齢により異なるため、注意が必要です。
配偶者控除は、控除対象配偶者がいる場合に受けられるものです。受ける条件として、配偶者の年間所得が48万円以下である必要があります。
このように、控除を活用すると税金をおさえることも可能です。しかし、支払い義務がなくなるわけではありません。そのため、税金の支払いは後回しにせず、計画的に行っていきましょう。
まとめ
さて、フリーターの支払うべき税金について詳しくみていきましたが、いかがでしたでしょうか。フリーターと比べると正社員の場合、税金は給料から天引きされているため、自分自身がいくら税金を支払っているのか把握していない人も多いのではないでしょうか。
フリーターの場合、雇用先や雇用形態、収入によっては自分自身で支払う必要も出てくるため、しっかりと税金について把握し、理解しておく必要があります。支払うべき税額は、決して安い金額ではありません。そのため、計画的に支払いをしていかなければいけません。
「税金は後回しでいい」と支払いを疎かにしてしまうと、最悪の場合、差し押さえ等の強制執行となってしまうため、注意が必要です。まずは、税金の仕組みを理解し、自分が払うべき金額を把握しましょう。そして、計画的に税金の支払いができるように、税金についてしっかりと理解し、税金を収めていきましょう。