現在、日本では中年のフリーターが増えています。これは社会問題とされているのですが、一体何が問題なのかわからない人もいるでしょう。そこで、中年フリーターが増える問題について説明します。
中年フリーターの現状について
日本の中年フリーターの現状について説明します。
日本には数百万人の中年フリーターがいる
日本には現在数百万員の中年フリーターがいるとされています。フリーターというのは非正規雇用をしている人のことです。さまざまな理由から中年フリーターが増えていて問題視されています。
潜在的な中年フリーターも存在する
中年フリーターの正確な統計データを出すことは難しいです。そもそも、フリーターの定義が曖昧だからです。そのため、日本には統計データにはあらわれない潜在的な中年フリーターも多く存在するとされています。
50代や60代のフリーターも珍しくない
日本では中年フリーターの問題は昔から存在しました。中年でフリーターだったものは、その後正社員になることが難しいため、フリーターの状態が継続します。その結果、50代や60代になってもフリーターとして働き続けている人がいます。高齢のフリーターが増えていることも問題になっているのです。
多くの中年フリーターが将来に不安を抱えている
中年フリーターの多くは将来に対して不安を抱えています。フリーターは不安定な存在であり、将来に対してさまざまな問題を抱えているのです。このまま一生フリーターのままでいるのではないかと考えている中年フリーターは多いです。
中年フリーターの問題点
中年フリーターにはどういった問題点があるのか紹介します。
収入が同世代と比較してかなり低い
フリーターは収入が低いのが特徴です。若い頃はあまり正社員と比較して収入差がないのですが、中年になると同世代のサラリーマンと比較して収入差が顕著になります。同世代のサラリーマンが中年フリーターの何倍もの年収を得ているのです。そのため、生涯年収にはかなりの差が出てしまいます。
貯金のない人がたくさんいる
中年フリーターの中には貯金のない人がたくさんいます。日々の生活費を捻出するだけでも精一杯であり、中年フリーターに貯金をする余裕がないからです。同世代のサラリーマンが数百万円の貯金があるにもかかわらず、中年フリーターは貯金がないだけではなく借金をしているケースすらあります。
リストラされるリスクが常に存在する
フリーターはあくまでもアルバイトという立場で働いています。アルバイトは誰でもできる仕事内容のことが多いため、基本的に体力勝負の仕事となります。そのため、企業は若者を優先して採用することが多いです。中年になると会社にリストラされる可能性が高くなります。企業の経営が悪化すると人件費を削減するためにアルバイトからリストラしていくことが多いからです。特に中年フリーターは将来性がなく真っ先に首にされることがよくあります。
仕事を休むことができない
中年フリーターは貯金がなく、仕事を休んでしまうと収入が減ってしまい、生活に大きな影響が出てしまいます。1日休むだけでも給料がかなり減ってしまうのです。そのため、仕事を休めず、毎日のように働き続けることになります。しかし、中年になってそのような無茶な働き方を続けていると心身への負担が大きいです。それでも働く必要があり、中年フリーターはとても危うい存在といえます。
中年フリーターの末路
中年フリーターがこれからどうなるのか末路について説明します。
アルバイト探しですら苦労する
中年になるとアルバイトを探すことに苦労します。アルバイトに求められるのは元気に働ける体力があるかどうかだからです。特別なスキルや知識が求められるわけではないため、中年が採用される可能性は低くなります。どの企業も若者を優先的に採用していくでしょう。
借金をしてしまう
なかなかアルバイトを探すことができなければ、生活費に困ってしまうため、借金をしなければいけません。中年フリーターは仕事探しの問題が常につきまとうため、借金をする回数が増えていきます。借金をしてもきちんと返済できないケースもあり、金銭的に苦しい状況に追い込まれていくのです。
住まいを失いホームレスになる人もいる
仕事がなくなり、借金が増えていくと、家賃を払うことすら難しくなります。そうなると最終的にはホームレスになるケースもあるのです。中年フリーターは貯金がなく、社会保険に加入していない人も多いため、万が一のときに頼れるものがありません。
生活保護をもらうことになる
中年フリーターで生活に困った人は、ホームレスになる以外の選択肢として生活保護をもらうという方法もあります。しかし、生活保護をもらったとしても、仕事探しの問題が解決するわけではなく、次の仕事を見つけられずにいつまでも生活保護で暮らしていく人もいるのです。生活保護は最低限のお金しかもらえず、贅沢することもできないため、人生は貧しいものになっていきます。
中年フリーターが現状を脱するには
中年フリーターが現状を脱するためにどうすればいいのか解決策を教えます。
正社員として採用される道を探す
中年フリーターは今すぐにでも正社員への道を模索するべきでしょう。正社員として採用されれば、社会保険に加入することができ、給料も上がり、安定した雇用が約束されます。中年フリーターの問題点がすべて解決されるため、たとえ中年だったとしても正社員になるために積極的に行動に出ましょう。求人サイトや就職エージェントを活用したり、ハローワークを利用したりするといった方法があります。
職業訓練などを利用する
自治体が職業訓練を行っていて、中年が対象となっているものもたくさんあります。職業訓練によって、専門的な知識やスキルを身につけることができれば、正社員への職探しにとても役立つでしょう。職業訓練によって資格を取得することが可能であり、就職の斡旋を期待することもできます。中年フリーターは履歴書でアピールできることがほとんどないため、職業訓練を受けることはとても効果的です。
貯金と節約を心がける
中年フリーターはいつ仕事がなくなってしまうかもしれない状況で働くことになります。そこで、普段から貯金と節約を心がけましょう。できるだけ多くの貯金を作っておくことによって、万が一のときに備えることができます。あまり贅沢をしないようにして節約を心がけましょう。無駄遣いをせずに危機感を持って生活することによって、リストラされるようなことがあっても安心できます。中年フリーターは頼れるものが少ないため、自分の身は自分で守るということを意識しなければいけません。
健康に十分気をつけて生活をする
若いときにどれだけ健康だったとしても、中年になると体調を崩すことが増えていきます。特に中年フリーターは無理な働き方をすることが多いため、体に大きな負担をかけることが多いです。中年フリーターは病気や怪我で仕事ができなくなると生活が危機的な状況に陥ります。健康を何よりも大事にして、いつまでも働き続けられる状態を維持するべきです。睡眠時間をきちんと取り、食事は栄養のバランスの取れたものを取ることを心がけましょう。
まとめ
中年フリーターは健康や収入について問題を抱えています。将来性はなく、リスクがあることを理解しましょう。この記事を参考にして中年フリーターの問題点についてしっかりと認識してください。
