「フリーターで何が悪いの?」そう考える方もいると思います。一般的に、フリーターはあまり良いイメージを持たれていません。
この記事では、フリーターの何が悪いのか、それに伴ってフリーターのデメリットや知るべき現実を解説しています。
フリーターから正社員になるための方法も一緒に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
正社員にならず、フリーターでいる決定的な6つのデメリット
正社員にならずフリーターでいる決定的なデメリットは、主に以下の6つです。
- 月収が低くてボーナスもなく、生涯年収で1億円近い差が生まれる
- 雇用が安定しておらず、将来設計を立てにくい
- 社会的信用度が低いためローンが下りないほか、肩身の狭い思いをすることも
- 家賃補助、在宅手当、企業型DCなどの福利厚生がない
- 社会保険完備でない場合、国民健康保険と国民年金の保険料が発生する
- 確定申告が必要
1つずつ解説していきます。
①月収が低くてボーナスもなく、生涯年収で1億円近い差が生まれる
デメリットの1つ目は、月収が低くてボーナスもないことです。
正社員と比べて、フリーターの給与は一般的に低く、ボーナスも支給されない場合が多いです。
そのため、フリーターは年間を通しての収入が安定しません。生活の安定感に欠けるという問題が生じてしまうことも。
また、この給与の差は、長期的に見ると生涯年収で大きな差が生まれる可能性があります。
経済的な安定を考える上で重要な要素です。
②雇用が安定しておらず、将来設計を立てにくい
正社員と比べて、フリーターの場合、雇用が安定しておらず、将来設計を立てにくいという特徴があります。
そのため、将来の計画や設計を立てる際に不安が生じてしまいます。
例えば、住宅購入や家族の生活費の計画を立てる際に、安定した収入が得られるかどうかが1つのハードルとなります。
また、将来のキャリアパスやキャリアアップの機会も限られている場合があり、それも不安定性を増大させる要因となりかねません。
③社会的信用度が低いためローンが下りないほか、肩身の狭い思いをすることも
フリーターでいると、社会的な信用度が低くなる場合があります。
正規の職に就いていないため、金融機関や他の機関からの信用度が低いとみられてしまいます。
その結果、住宅ローンや教育ローンなどの借入れを行おうとした際、審査に通りにくくなる可能性があります。
また、社会的な地位や安定性が低いと感じると、肩身の狭い思いをする場合もあります。
周囲からの目や、自己評価への影響も出てきてしまうでしょう。
④家賃補助、在宅手当、企業型DCなどの福利厚生がない
フリーターの方は、一般的に企業の正規雇用者と比べて福利厚生が充実していない傾向があります。
例えば、家賃補助や在宅手当、企業型DC(企業型確定拠出年金)などの福利厚生制度が挙げられます。
これらの福利厚生は、生活の安定や将来への備えをする上で非常に重要です。
そのため、フリーターの方はこれらの福利厚生が受けられないと、生活の安定や将来への備えに不安を感じる場合があります。
⑤社会保険完備でない場合、国民健康保険と国民年金の保険料が発生する
フリーターの方が自ら社会保険に加入していない場合、国民健康保険と国民年金の保険料を支払う必要があります。
正規の雇用者と異なり、雇用主が保険料を負担してくれるわけではないため、これらの保険料は個人の負担となります。
そのため、経済的な負担が増えてしまうことに。
また、社会保険に加入していないと、万が一の病気や怪我などのリスクに対する保障が十分でないというリスクも考えられます。
⑥確定申告が必要
フリーターの方が収入を得る場合、源泉徴収されていない収入があると確定申告が必要になります。
源泉徴収されていない場合、収入税や地方税を支払うために、年次の確定申告が必要です。
これには、収入源ごとの所得を計算し、税金を申告し、納付する作業が含まれます。
したがって、確定申告の手続きや納税の負担を負う必要があるのです。
特に、自営業やフリーランスの場合、事業所得税の申告も必要に。
税金の処理が正確でなければ、罰則が科せられる可能性もありますので、注意が必要です。
確定申告について詳しく知りたい方は、こちらの記事もチェックしてみてくださいね。
フリーターに確定申告は必要?しなかった時のリスク・便利なツールも解説
でも「フリーターで生活できている!」というあなたへ知っておくべき現実
フリーターで生活したいと考えている方が知っておくべき現実は以下の通りです。
- 20代は大丈夫でも、30代後半から体力が落ち、バイト先がなくなってくる
- ケガや病気などがあれば収入がゼロになり、生活できなくなる
- 収入が不安定で結婚できない!出産や育児などはもっと難しい
- 会社員経験のない生活が続くと、正社員で雇ってくれる企業は減ってくる
それぞれみていきましょう。
20代は大丈夫でも、30代後半から体力が落ち、バイト先がなくなってくる
フリーターとして働くことを考える方々が把握しておくべき現実の1つは、20代は大丈夫でも、30代後半から体力が落ち、バイト先がなくなってくることです。
20代であれば比較的容易に仕事を見つけられるでしょう。
しかし、30代後半以降になると体力の衰えや、求人の減少などの理由により、バイト先を見つけるのが難しくなる場合があります。
20代の若さや体力を頼りにしていた仕事が、年齢と共に難しくなります。
そのため、将来のキャリアプランや、収入源を増やす方法を考える必要があります。
ケガや病気などがあれば収入がゼロになり、生活できなくなる
フリーターとして働く場合、ケガや病気などがあれば収入がゼロになり、生活できなくなる可能性があります。
病気やケガによって仕事を休まざるを得なくなった場合、収入が途絶えてしまいます。そうすると、生活が困難になる可能性が出てきます。
フリーターは、一般的に給与や福利厚生が正規の雇用者と比べて不安定になりがちです。
病気やケガによる収入の損失は生活に大きな影響を与える可能性も。
したがって、フリーターでいる場合、健康管理や予防策、収入増加の仕方を十分に考慮するのが重要です。
収入が不安定で結婚できない!出産や育児などはもっと難しい
フリーターとして働く場合、収入の不安定性が結婚や家族計画に影響を与える可能性があります。
安定した収入が得られないと、パートナーや将来の家族との生活計画が難しくなる場合があります。
また、出産や育児といった家族を持つ場合、安定した収入や会社の福利厚生が安心感やサポート体制として必要に。
そのため、結婚や家族計画を考える際には、収入や生活の安定性を含めて慎重に考えるのが重要です。
会社員経験のない生活が続くと、正社員で雇ってくれる企業は減ってくる
フリーターとしての経験が長く続くと、将来的に正社員として雇ってくれる企業が減少する可能性があります。
一般的に、企業は正社員採用時に過去の職歴や経験を重視します。
フリーターとしての経験が長期間続くと、企業側からは安定した雇用歴や専門性の不足と見なされる場合があります。
その結果、正社員としての求人に応募しても選考対象外とされ、転職活動が難しくなってしまいます。
将来的なキャリアプランを考える際には、フリーターとしての経験だけでなく、正規の雇用形態やキャリアの構築にも注意が必要です。
フリーターが正社員になると何が良い?
フリーターが正社員になると良い点は、主に以下の2つです。
- 収入が上がり、自由に使えるお金が増える
- 雇用が安定し、将来の不安が軽減する
1つずつ解説していきます。
収入が上がり、自由に使えるお金が増える
正社員になれば収入が上がり、自由に使えるお金が増えます。
正社員の給与はフリーターよりも高く、さらにボーナスや賞与などの特典が付く場合があります。
このため、経済的な余裕が生まれ、生活水準の向上が可能に。
収入が安定しているため、将来の計画や夢を実現するための資金を貯めるのも容易になります。
厚生労働省が報告している「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果確報」によると、アルバイトの平均時給と正社員の平均時給は以下の表の通りです。
働き方 | 平均時給 |
アルバイトの平均時給(令和5年9月時点) | 1,280円程度 |
正社員の平均時給(月収25万円とした場合) | 1,560円程度 |
アルバイトと正社員の平均時給は大きく差が生まれてしまいます。
正社員になれば、経済的な安定感を増やすことができます。生活の質や満足度も向上するでしょう。
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果確報」
出典:厚生労働省「最低賃金額以上かどうかを確認する方法」
雇用が安定し、将来の不安が軽減する
正社員になれば雇用が安定し、将来の不安が軽減されます。
正社員として働く場合、雇用が不安定なフリーターのような雇用形態と比べて、安定した仕事が提供されます。
このため、仕事の安定性が高まり、失業や職場の変化といったリスクが軽減されます。
また、正社員として働く場合は、雇用保険や厚生年金といった社会保障制度への加入が可能です。
正社員になれば将来の不安が軽減され、安心して働けますよ。
正社員になりたいと考えたら?
正社員になりたいと考えたら以下を意識してみてください。
- とにかく20代のうちに動く!30代以上は経験者以外は難しくなる
- ハローワークや転職エージェントを活用する
解説していきます。
とにかく20代のうちに動く!30代以上は経験者以外は難しくなる
正社員になりたいと考えたら、とにかく20代のうちに動くのが重要です。
なぜなら、正社員としてのキャリアをスタートさせるには、20代のうちに行動するのが有利だからです。
しかし、30代以降になると、経験者やミドルキャリア層を求める企業が増え、未経験者の採用は難しくなります。
この時期に積極的に動けば、自分のキャリアを大きく広げられるでしょう。
ハローワークや転職エージェントを活用する
ハローワークや転職エージェントを活用するのも重要です。
ハローワークは、公的な職業紹介機関であり、正社員としての求人情報が多く掲載されています。
また、転職エージェントは、専門のキャリアコンサルタントが求職者に合った求人を紹介してくれるサービスです。
自分の希望条件に合った求人を紹介してもらえるほか、転職活動のアドバイスやサポートも受けられますよ。
ハローワークや転職エージェントを活用すれば、自分に合った職場を見つけることができるでしょう。
まとめ
「フリーターで何が悪い」という疑問に対して、基本的には悪いということはありません。
しかし、フリーターでいる場合、以下のようなデメリットが存在します。
- 月収が低くてボーナスもなく、生涯年収で1億円近い差が生まれる
- 雇用が安定しておらず、将来設計を立てにくい
- 社会的信用度が低いためローンが下りないほか、肩身の狭い思いをすることも
- 家賃補助、在宅手当、企業型DCなどの福利厚生がない
- 社会保険完備でない場合、国民健康保険と国民年金の保険料が発生する
- 確定申告が必要
正社員として働きたいと考える場合、以下を意識してみてください。
- とにかく20代のうちに動く!30代以上は経験者以外は難しくなる
- ハローワークや転職エージェントを活用する
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