中卒の就活に関するリアル。成功はできるのか

転職・就活
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最終学歴が中卒だという状態は、決して良いといえる状態ではありません。大学卒業ないしは高校卒業が大多数にとっての当然になっている現代社会においては、中卒というのは非常に大きなハンデです。しかし、それでも中卒で就職できないというわけではありません。
ここでは、そんな中卒の方が就職に際して感じているリアルな事情について詳しくまとめていきましょう。

最終学歴が中卒の方の就職事情

最終学歴が中卒だという状態でも、何らかの企業に就職することは可能です。実際にインターネットで検索してみれば、最終学歴が中卒でも就職している方はたくさんいます。中卒であっても立派に仕事を持って、社会に出た上で家族で生活している方もいるようです。では、そんな方はどのような状態で就活をしているのでしょうか。

非正規社員が多い

中卒で仕事をするとなると、基本的に学歴問わずの仕事を探すことになります。学歴問わずの仕事となると、大抵の場合は肉体労働や職人系の仕事などが該当します。つまり、結果として非正規雇用で雇われることが多いようです。
非正規雇用は万が一の時に守ってもらえる保険に加入できなかったり、会社の経営が悪くなると簡単に解雇されてしまったりするというデメリットがあります。また、昇進や昇給ができないことも多く、いつまで経っても低賃金の状態で働かざるを得ないことも少なからずあるようです。

平均年収は大卒よりも100万円ほど低い

中卒で就職した方は、大学卒業で働き始めた人と同じ年齢になっても、平均年収が100万円ほど安いようです。もちろん、大卒も中卒も十人十色の事情があるので必ずしも中卒の方の年収が大きく下回るというわけではありませんが、データとして安くなりがちな傾向にはあります。
また、生涯年収に関しても、あるデータによると2000万円ほど安いとされており、中卒という学歴が給金の面においても大きなハンデになることは間違いのない事実です。学歴だけで人を測ることはできませんが、少なくとも日本社会においてはまだまだ学歴が重視され、それに伴って中卒の方は多くのデメリットを背負ってしまいます。
もちろんこれはあくまでも「安い傾向にある」というだけですが、中卒で就活をする際にはこの傾向を理解しておく必要があるでしょう。

中卒労働者のリアル。職場での扱いは?

中卒労働者は、実際に働いている時にどのような扱いをされるのでしょうか。中卒で企業に所属して働いている方の日常から、実際に中卒で働いているときのリアルを紹介します。

実力至上主義の場合は特に何もいわれない場合も

中卒であっても、実力が第一の職場であれば何も言われないことがあります。工事の現場であれば必要な業務をこなせれば何も言われませんし、むしろ若くエネルギッシュなことを評価されることもあるようです。他にも、職人を目指す方であれば学歴よりも1日、1週間の経験が高い評価を受けます。
また、ノルマが存在する職場であれば、ノルマを達成しさえすれば何も言われないことが多いようです。具体的には営業職などが該当します。

学歴差別がある職場もある

もちろん、露骨に学歴差別に晒されることもあるようです。時には「これだから中卒は」という心ない言葉を浴びせられることもあります。それだけではなく、待遇面で大卒の人が優先して管理職に据えられたりすることも少なくありません。
学歴が全てではない、という価値観が浸透しつつある現代社会においてはそこまで露骨な学歴差別に晒されることは多くありません。ただ、まだまだ中卒には良いイメージがなく、そうした偏見のせいで学歴差別に晒されることも多いようです。特に、中卒の方が少ない職場ほど無意識下での学歴差別をされることが多いようです。

中卒から選べる選択肢を紹介

中卒という状況からとれる選択肢はそう多くありません。これからの人生においてどのように生きていくべきなのか、しっかりと意識した上で選択肢を意識しなければなりません。では、現実的に考えて、中卒の状況から選べる選択肢は一体どのようなものがあるのでしょうか。以下では、中卒からとれる選択肢を紹介し、それぞれについてまとめましょう。

就職サイトなどで学歴不問の仕事を探す

まず最初に取れる選択肢としては、就職サイトで「学歴不問」の仕事を探すことです。先述したように学歴不問の仕事は職人系や営業職などの実力至上主義の現場が多いのですが、それ以外にも色々な種類があります。「技術や知識さえあればいい」というスタンスのベンチャー企業も多く、そうした企業に就職するのもひとつの手段です。
また、人手不足の業界に飛び込むのも有効な手段です。人手不足の業界は必然的に中卒の方も問題なく受け入れることが多いので、なるべく早く就職を決めたい方におすすめです。具体的には、介護業界や営業職といった業界は人手不足の状態であり、中卒の方でも就職しやすい場所といえます。知識があるのなら、プログラマーやIT系の仕事も能力重視なので就職しやすい職場です。

アルバイトや派遣労働者から正社員を目指す

中卒の状態からいきなり正社員への就職を目指すのは、決して無謀ではありませんが難易度が高いものです。そのため、まずはアルバイト、派遣労働者から仕事を探してみるのもいいでしょう。アルバイトや派遣労働者の求人の中には、正社員登用の可能性もある求人も存在しています。こうした求人は間口が広く、長く働いている内に自然と「正社員にならないか」と、雇用者側から声をかけられることも多いようです。
仮に正社員登用の流れにならなくとも、「給料をもらって働く」という経験は後々の就職過程で非常に大きな力になります。また、履歴書を書くときも「職歴なし」ではなく派遣やアルバイトの仕事の履歴を書くことができるので、経歴段階での足切りを回避することが可能です。
このように、派遣やアルバイトという形で仕事をはじめるのも有用な手立てといえます。なるべく正社員として働きたいという気持ちはわかりますが、急がばまわれのことわざが示すように、一旦経験を積むのも重要なことなのです。

学校に行く

中卒という学歴は、どうしても就職する上で重大なハンデになります。それを消すためには、やはり学校へ行って高卒相当の学歴を手に入れるのが一番です。高卒の資格を取る手段は2つあり、ひとつは「高卒資格」で、もうひとつは「高卒認定」です。
「高卒資格」とは、高校を卒業したという証です。つまり、高卒資格を入手するためには高校に入り、勉強をしなければなりません。通学が難しい場合は通信制の高校などの選択肢もあるので、自分の事情にあわせて検討しましょう。
一方の「高卒認定」とは、高校卒業相当の能力を持っているということを証明してくれる資格です。こちらは試験にさえ受かれば誰でも取得できます。これがあれば大学進学もできるので、もし中卒という状態に嫌気がさしたのなら、高卒認定の取得も考えてみましょう。

まとめ

中卒の方は、何かと多くの問題に悩まされます。特に大きな問題が、高卒や大卒との待遇の差です。他にも、職場での扱いに大きな差が出てしまうという点も大きな問題です。しかし、中卒だからといって絶望する必要はありません。中卒の方であっても、大卒以上の収入を得ることも可能です。
そのためには、中卒という状態が社会においてどのようなポジションを築いているのか、どういった扱われ方をしているのかをしっかりと把握しなければなりません。その上で、正しい方法で就活を行うようにしましょう。

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