フリーターの場合、確定申告は必要なのかと迷う人もいるのではないでしょうか。
結論からいうと、フリーターでも確定申告が必要な場合もあります。確定申告をしなければ、自分自身が損をしてしまう可能性も。
この記事では、確定申告が必要かどうかの基準や、確定申告が必要な場合どのような手続きがあるのかを紹介しています。
フリーターの確定申告について知りたい方は、参考にしてみてくださいね。
確定申告が必要なフリーター・不要なフリーター
確定申告が必要かどうかは以下の表にまとめました。
条件 | 確定申告が必要 | 確定申告が不要 |
収入が一定額(報酬48万円または、年収103万円)を超えている場合 | ○ | × |
源泉徴収されなかった場合 | ○ | × |
特定の所得(副業や不動産収入など)がある場合 | ○ | × |
源泉徴収がある場合※3 | × | ○ |
年収が一定額未満の場合 | × | ○ |
その他非課税対象の場合 | × | ○ |
個人事業主やフリーランスの場合、1年間の報酬が48万円以上ある人は確定申告が必要になります。
また、アルバイトでの給与が月20万円以上、年収が103万円を超える場合、確定申告が必要となります。
さらに、雇用主から源泉徴収されない場合、自らが収入に対して税金を納める必要があります。この場合も確定申告が必要です。
逆に、雇用主から源泉徴収が行われている場合、給与から税金が天引きされるため、基本的には確定申告が不要となります。
参照:国税庁「No.1199 基礎控除|国税庁」
参照:厚生労働省「令和5年分確定申告特集」
確定申告が必要なのにしなかった場合の3つのリスク
確定申告をしなかった場合のリスクは、主に以下の3つです。
- 脱税にあたる可能性がある
- 余分に税金を支払わなければいけない
- 社会的信用を失う可能性がある
それぞれ詳しく解説していきます。
①脱税にあたる可能性がある
確定申告を怠ると、最も深刻なリスクの一つである脱税にあたる可能性が出てきます。
確定申告は税法に基づく法的な義務であり、期限内に提出しない選択肢は法に違反するのと同義です。
脱税行為が発覚すれば、厳しい罰則が科され、法的な深刻な問題に直面することになります。
脱税の可能性が高まる理由としては、所得が適切に申告されていないためです。
正確な所得の申告がないと、税金逃れや隠蔽とみなされ、罰金や法的な制裁が科せられてしまいます。
脱税のリスクを回避するためには、正確かつ適切な情報を提供し、法令を順守するのが不可欠です。
②余分に税金を支払わなければいけない
確定申告を怠った場合に発生するもう一つの重大なリスクは、余分に税金を支払わなければならないという事態です。
確定申告は、実際の所得に基づいて適正な税金を計算するための手続きです。これを怠れば誤った税金の評価が行われる可能性があります。
未申告や不正確な情報提供により、税金が過少に計算され、後で修正課徴金や罰金が科せられる場合も。
これにより、当初の予想以上に多額の税金を追加で支払わなければならない状況が発生する場合もあります。
定期的で正確な確定申告は、このようなリスクを回避するために極めて重要です。
③社会的信用を失う可能性がある
確定申告を怠ることが、税務上の問題だけでなく、社会的信用を失う可能性をもたらす場合も考慮しなければなりません。
確定申告は個人や事業者としての納税義務を果たす基本的な責務です。これを怠ると他者との信頼関係にも大きな影響を及ぼしかねません。
社会的信用の損失は復元が難しく、その影響は広い範囲で長く続きます。
確実な確定申告を通じて納税義務を果たすことは、社会的信用を維持し、将来的なビジネスやキャリアにおいて信頼を築くために極めて重要です。
確定申告のやり方
確定申告のやり方は以下の通りです。
- 確定申告期間前:必要な書類を準備する
- 確定申告期間:税務署に直接・郵送するか、e-taxでおこなう
詳しく解説していきます。
確定申告期間前:必要な書類を準備する
確定申告期間前に以下の書類が必要となります。
項目 | 内容 |
源泉徴収票 | 雇用者から給与を受け取った場合の年末調整書給与や控除の詳細が記載されている |
所得証明書 | 所得の種類によって異なるが、例えばフリーランスや自営業者は事業の収支や経費をまとめた帳簿や収支計算書が必要 |
確定申告書 | 税務署やオンラインで提供される確定申告書必要事項を埋めるための基本書類 |
その他特定の経費や控除に関する書類 | 特定の経費や控除を受ける場合に必要な証明書や領収書など例えば医療費控除の場合は医療費の明細書が必要 |
確定申告書は、税務署やオンラインで提供される確定申告書を事前に取得できます。書類の種類によっては追加で添付書類が必要となりますので、確認が必要です。
これらの書類を事前に整理し、確定申告期間に備えれば、手続きを効率的かつ正確に進められますよ。
確定申告期間:税務署に直接・郵送するか、e-taxでおこなう
確定申告期間では、税務署に直接行って申告するか、郵送で申告が可能です。
また、マイナンバーカードを持っている人は、e-tax(国税電子申告・納税システム)でインターネット上から申告ができます。
税務署に直接・郵送する場合
【直接の場合】
税務署に直接申請する場合は、確定申告期間中に最寄りの税務署に必要な書類と確定申告書を提出します。
提出後、窓口で受領書をもらいましょう。必要な場合は相談も行ってくれますよ。
【郵送の場合】
税務署が指定する期間内に、郵送によって確定申告書や必要書類を送付します。
送付先や必要書類は税務署の公式ウェブサイトや案内書で確認してみてください。
注意深く書類を送り、期限を守るのが大切です。
e-tax(国税電子申告・納税システム)でおこなう場合
確定申告をよりスムーズかつ効率的に行う方法として、e-taxが利用できます。
以下にその手順を示します。
- e-taxにアクセス
- 確定申告書の作成
- 必要書類の添付
- 確定申告書の提出
e-taxを利用すれば、手間を省きながら確定申告手続きを行えますよ。
ただし、正確な情報の入力と必要書類の適切な添付が求められるため、慎重に手続きを進めるのが肝要です。
確定申告におすすめのツール
確定申告におすすめのツールは、主に以下の3つです。
- クラウド会計ソフトfreee
- マネーフォワードクラウド確定申告
- やよいの青色申告
詳しく解説していきます。
①クラウド会計ソフトfreee
確定申告におすすめのツールの中でもおすすめなのが、クラウド会計ソフトfreee(フリー)です。
freeeは、個人事業主や中小企業向けに開発されたクラウド会計ソフトであり、確定申告をスムーズかつ効率的に行うための機能が豊富に備わっています。
freeeは以下のような特徴があります。
- データの一元管理
- 確定申告サポート機能
- 使いやすいインターフェース
確定申告の大変な手続きを簡素化し、効率的に進めたい人は、freeeのようなクラウド会計ソフトの活用がおすすめです。
②マネーフォワードクラウド確定申告
マネーフォワードクラウド確定申告は、個人事業主やフリーランスのために開発された確定申告支援ツールです。
マネーフォワードクラウド確定申告は、自動化された機能と専門家サポートを組み合わせ、効率的で正確な確定申告を実現します。
以下は、その特徴と利点です。
- 自動仕訳機能
- 確定申告書の自動作成
- 専門家サポート
- セキュリティ対策
特に、データ取り込みから確定申告書の作成までをワンストップで行える点が大きな魅力です。
③やよいの青色申告
引用:やよいの青色申告
やよいの青色申告は、個人事業主や中小企業向けの会計ソフトウェアであり、確定申告や経理業務を効率的に行うためのツール。
以下はその特徴と利点です。
- シンプルな操作性
- データの一元管理
- 確定申告書の作成サポート
- カスタマーサポート
やよいの青色申告は、使いやすさと充実した機能性を兼ね備えた会計ソフトウェアです。
特に、初心者や経験の浅いユーザーにとって、確定申告や経理業務を効率的かつ正確に行うための頼れるツールとなるでしょう。
まとめ
フリーターで確定申告が必要な人と必要でない人は以下の表の通りです。
条件 | 確定申告が必要 | 確定申告が不要 |
収入が一定額(報酬48万円または、年収103万円)を超えている場合 | ○ | × |
源泉徴収されなかった場合 | ○ | × |
特定の所得(副業や不動産収入など)がある場合 | ○ | × |
源泉徴収がある場合※3 | × | ○ |
年収が一定額未満の場合 | × | ○ |
その他非課税対象の場合 | × | ○ |
また、確定申告が必要なのに、行わなかった場合は3つのリスクがともないます。
- 脱税にあたる可能性がある
- 余分に税金を支払わなければいけない
- 社会的信用を失う可能性がある
フリーターで働いている場合は、自分に確定申告が必要かどうかを見極めることが大切です。
確定申告の受付期間は約1か月間と限られています。申告がきちんとできるように、事前に準備しておきましょう。