ワーキングマザーは専業主婦とは違い、家事と育児に加えて仕事もしています。職場にいる時は仕事をし、家に帰れば家事と育児という生活の中で、ママはどのように自分の時間を見つければよいのでしょうか。
今回は、ご自身もワーキングマザーとして家事・育児と仕事を両立されているキャリアカウンセラーの方に、ご自身の経験と実際に受けた相談などから、ワーキングマザーの時間のつくり方についてお伺いしました。
ママは外出時のほうが自分の時間を持ちやすい
ワーキングマザーの一日を「家にいる時間」と「外出している時間」にわけるなら、自分の時間を作りやすいのは「外出している時間」でしょう。ワーキングマザーに限らず、ママは家にいるとどうしても家事などが目について休みにくいからです。
また、子どもが小さい時期は子どもから目を離すことも難しいため、自分だけの時間は簡単には確保できません。
そのため自分の時間を作るとなると、朝早めに家を出て出勤前にカフェに寄るなどするか、仕事が終わってから家に帰るまでの時間にどこかでひと息つくか、ということになります。家にいる時に時間を作りたいなら、子どもを寝かせてから深夜に自由時間を設ける方もいらっしゃいます。
ワーキングマザーの場合、「外では仕事、家では家族」というのが生活のベースになるので、まとまった時間が作れるようになるのは、子どもが高校生くらいになる頃まで待たなくてはいけません。
短い自由時間を見つけてちょっと息抜き
基本的にはやることが多く忙しいワーキングマザーですが、時間を作るのが上手な方はいろいろな工夫をして自分の時間を作っています。
例えば、子どもが習い事などをしている時間は自分の時間として使いやすいです。そのためには、送り迎えをスムーズにおこなえるような環境を整えておくことが大切です。
また、子どもが好きなテレビ番組を見ているあいだに、自分は別のテレビで録画しておいたテレビを楽しむという方もいらっしゃいます。最近はスマホでワンセグ放送も見られますし、ネット配信のドラマなどもあります。子どもがテレビに夢中になっている時間に、ママも好きなテレビやウェブサイトを見てひと息つくというやり方は、スマートフォンなどが普及した現代らしいやり方かもしれません。
他には、「ながら作業」を上手く使った時間の有効活用という方法もあります。「料理をしながら語学CDなどを流して勉強する」「電車通勤中に読書をする」など、同時並行でおこなうことで時間を有効に使うこともできます。
パパにも最低限自分のことだけはやってもらう
ワーキングマザー本人の工夫で時間を有効活用するのも大事ですが、もちろんママだけがひとりで頑張らなければいけないわけではありません。
最近では、家事や育児をどちらの仕事ということではなく、夫婦でできるだけ協力してやるのが当たり前と考える人も増えています。パパがどれくらい家事や育児をする人かによって、ママの負担は随分変わってくるでしょう。
元から家事や育児に積極的なパパであればそれにこしたことはありませんが、実際には仕事の都合や本人の性格上そうもいかない場合も多いと思います。そういったケースでは無理に役割分担するより、「自分のことは自分でやる」という簡単な取り決めをしておくのがおすすめです。
「自分で出したゴミは自分で処分する」「自分で散らかした場所は自分で片付ける」など、パパがごくごく当たり前のことをしてくれるだけで、ママの負担も軽くなります。
大変なのはパパが家のことをすべてママに押し付けているケースです。そういった家庭ではママの仕事は倍になり、疲労は倍どころではありません。「自分のことは自分でやる」というシンプルなルールさえ守られていれば、ママの負担が極端に増えるという事態は避けられるでしょう。
「役割分担が上手くいかない」という家庭は、こうした方法を夫婦で話し合うのもよいかもしれません。
毎朝忙しいママにおすすめ。週1回のカフェごはん
ママの負担を減らす別のやり方もあります。朝ごはんを家で食べる場合、ご飯を用意したり、食器を片付けたり、合間を縫って子どもを着替えさせたりと、結局ママがほとんどの家事をこなすことになりがちです。
そういった問題を解消するために、朝は家族みんなでカフェにごはんを食べに行くという方法があります。カフェでの食事ならママが朝ごはんの準備をする必要もありません。子どもがおとなしく食事してくれれば、本や雑誌を読んだりすることもできます。
また、家だと小さい子どもはおもちゃを散らかすなど好き勝手に行動するため、ママのやることも増えてしまいます。しかし、外で朝食を取ることで子どもが家にいる時よりも行儀よくしてくれる場合もあります。上手くいけば、こうした時間にパパとスケジュールのすり合わせもできるでしょう。
朝バタバタしていると、「今日はママの仕事が遅くなるから、代わりにおばあちゃんが保育園に迎えに行くからね」というような、大事な連絡を言い忘れてしまうことも。
カフェで落ち着いて過ごす時間がとれれば、ゆっくり会話できる余裕が生まれ、親子間の大事な連絡や夫婦間のタスク共有もしやすくなります。
タスクの共有やスケジュールのすり合わせが上手くいくと、結果的にママが自分の時間を作りやすい状況にもつながります。ただ、さすがに毎朝カフェごはんではお財布が悲鳴をあげてしまいますので、週に1回など曜日を決めておこなうとよいでしょう。
さいごに
今回はワーキングマザーが忙しい日々の中で「どうやって自分の時間を作るのか」についてご紹介しました。育児や仕事を毎日こなしていると、なかなか自分の時間は取りづらいかもしれません。そんな時の「ちょっとした息抜き」をするための参考になれば幸いです。
次回は「ワーキングマザーの負担を減らすために周囲と一緒にできること」についてご紹介したいと思います。更新は9月4日火曜日を予定しています。そちらも是非チェックしてみてくださいね。