「子どもとのおでかけ」を億劫に感じたことはありませんか?
それはもしかしたら「子どもと出かけるならここ」「○歳の子にはこれ」という情報のせいで身動きが取れなくなっているからかもしれません。また、せっかく子どもが喜ぶようにと出かけた先で、子どもが退屈そうにしている様子を見てガッカリした経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
今回はそういった方のために「子どもとおでかけする際に楽しむコツ」について、ご自身もワーキングマザーとして家事・育児と仕事を両立されているキャリアカウンセラーの方に、ご自身の経験と実際に受けた相談などからお話を伺いました。
親が行きたい場所に子どもを連れていくのもあり
親の中には、子どもと出かける際に「子どもが楽しめるところへ連れていかなくてはいけない」というプレッシャーを感じている方がいらっしゃると思います。そして、そうした方は、出かけた先で子どもが退屈そうにしていると罪悪感をもってしまうかもしれません。
しかし、そういったことにとらわれ過ぎては大変です。子どもが退屈そうにしていても罪悪感までもつ必要はありません。また子どもが何に興味をもち、何を楽しいと思うかはその時になってみないとわかりません。
例えば、釣りが趣味のパパが子どもを釣りに連れて行ったとします。小さな子なら途中で飽きて退屈するかもしれません。パパの近くで釣りとは関係なく小石を集めて勝手に遊び始めたりもするでしょう。
しかし、そういった時間があるからこそパパとのコミュニケーションが取れるということはあります。親が自分の好きなことをしている時間を子どもに見せることも、子どもにとっては良い経験になるのです。
子どもは親のやっていることに興味をもって一緒に夢中になることもあれば、退屈して機嫌が悪くなることもあるかもしれません。それはやってみないとわからないことですし、逆に最初から全部「子どもが楽しめるものだけ」にしてしまうと、かえって子どもの経験の幅を狭くしてしまうのです。
トラブルや失敗も含めて子どもにとっては良い経験です。「絶対に子どもを楽しませなきゃ」という考えには、あまりとらわれないほうがよいでしょう。
子どもに楽しむことを押し付けないためにも、親も一緒に楽しめるおでかけを
昔に比べて今は子ども向けのサービスが充実しています。金額を気にしなければ子どもが楽しめるイベントや遊園地などはいくらでも見つけることができます。
しかし、そういったイベントなどはあくまで「子どものためのもの」であって大人向けではありません。それでも親としては子どものためにそれなりの金額を払い、時間を割いて子どもをイベントに連れていきます。
そういうふうに手間をかけて安くないお金も払って子どもをイベントに連れて行くと、親は無意識に「子どもがイベントを楽しんでくれること」を期待してしまいます。しかし子どもは親の気持ちとは関係なく「お腹空いた」「眠い」「帰りたい」など気分がコロコロ変わるもの。子どもは必ずしも親が望むように楽しんではくれません。
子ども向けのイベントでは大人が楽しめないからこそ、親は余計に子どもに期待してしまいがちです。
そこで、子どもとおでかけする時のコツとしてご紹介したいのが「大人も楽しめるイベントに行くこと」です。親が大のディズニーランド好きならば、子どもが小さくてあまり乗り物に乗れなかったとしても、子どもは楽しかったりします。それは親がちゃんとディズニーランドを楽しんでいるからです。
もちろん、親がはしゃぎ過ぎて子どもを置いてきぼりにしてはいけませんが、子どもと一緒に楽しむ、自分も楽しむという意識はとても大切です。子どもを連れてイベントに行く際は、「子どものために」とばかり思い過ぎないことが大事だと言えるでしょう。
さいごに
今回は「親が子どもとおでかけする際に楽しむコツ」をご紹介しました。
親が子どもとおでかけする際に、子どもが楽しんでくれるかどうかばかり気にしてしまうと息苦しくなってしまいます。息苦しくなるあまり余計に子どもに対する期待値が上がってしまい、思った反応をしてくれないとイライラして子どもにあたってしまった……などでは本末転倒です。
たとえ楽しめなくても、それは子どもにとってはひとつの経験です。あまり気負い過ぎずいろんなことをやってみましょう。子どもだけでなく家族全員にとっておでかけが楽しいものになるために、本記事が少しでもお役に立てれば幸いです。