孤独と付き合うために、趣味をもって充実感のある毎日を送ろう

ライフスタイル・悩み
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前々回は「休職中の方や生活保護を受けている方」、前回は「単身の高齢者の方」に焦点を当て、陥りがちな生活の孤独について、キャリアカウンセラーの方にお話を伺いました。社会から孤立しやすいという意味で上記の方々に焦点を当てましたが、年齢や性別、仕事の有無、社会的立場などに関係なく、「孤独とどう付き合っていくか」という問題は多くの人に関連あるものと言えるでしょう。
そして、その具体的な解決策としてよくあがるものが「趣味をもつこと」ではないでしょうか。趣味をもつことはひとりの時間の充実でもあり、年齢や状況に関わらず、ほとんどすべての人に可能なことでもあります。今回は、「孤独と付き合っていくための趣味」についてご紹介したいと思います。

「孤独」ではなく「ひとりの時間の充実」!趣味を持つ際の3つのポイント

孤独を感じることが増え、それが当たり前になってしまうと、生活の中に楽しみがなくなったり、物事や他人に対して興味を持てなくなったりし、ひどい場合には生きる意欲をなくしかねません。
そうならないためにも、ひとりの時間を充実させる趣味をもつことは非常に重要です。とは言え、「趣味をもとうと言われても、どんなものが良いのか分からない」という方もいらっしゃるかと思います。そこで、趣味をもつ際に参考にしていただきたい3つのポイントをご紹介します。

【1】インターネットからは離れる
【2】始めるハードルが低いものにする
【3】手を動かせて、達成感が得やすいものにする

では、順番にみていきましょう。

 

【1】インターネットからは離れる

今やほとんどの人はパソコンやスマートフォンを持つ時代となりました。特に若い世代になるほど、「インターネットをまったく使わない」という人は非常に少ないのではないでしょうか。

しかし、ここで安易にネットサーフィンやスマホゲームを趣味にしてしまうのは危険です。スマホゲームは家庭用ゲーム機などと違い、どんどんアップデートされていくため「ストーリー上のゴール」のような終わりが設定されていないものも少なくありません。
さらに、スマホゲームなどは課金制のビジネスモデルなので、繰り返しログインしたくなるようにできています。こういったゲームは辞め時がわからなくなり、ついダラダラとゲームを続けてしまいがちになるのです。

ネットサーフィンにしろ、スマホゲームにしろ、この「なんとなくダラダラと続けている」状態は注意が必要です。この状態がエスカレートし、「楽しくてやっているわけではない」「義務感に近い」という状態になってしまうと、結局趣味をもっていなかった時と同じように、虚無感を覚えてしまう危険があるのです。

インターネット上の娯楽は始めやすいですが、達成感が得にくく、逆にエスカレートすると虚無感につながる危険があることを覚えておきましょう。

【2】始めるハードルが低いものにする

始める際のハードルが高い趣味は、最初の段階でつまずく恐れがあります。特に、普段の生活に取り入れにくいスポーツや習い事などはエネルギーがいりますし、道具などの費用が高額なものも多いです。例えば、お金や時間に余裕がない人にとっては、ギターを買って、音楽スタジオに通うのは負担が大きいでしょう。
もちろん、そうしたお金や時間などがあればよいですが、趣味を始めることで逆に自分の生活を圧迫することがないように気を付けましょう。

 

【3】手を動かせて、達成感が得やすいものにする

手を動かすと、余計なことを考えることが少なくなり、孤独や寂しさを感じることも少なくなります。また、作業に明確な終わりがあるものや、完成品がはっきりと形になるなど、達成感が得やすいことも重要です。
そういう意味では、生活の中に取り入れやすい家庭菜園や味噌作り、パッチワークなどは気軽に始められる趣味としてオススメです。

家庭菜園や味噌作り、パッチワークなどは、スタジオや教室といった特別な場所に通う必要がなく、家の中で始められます。家庭菜園なら野菜が収穫でき、味噌作りやパッチワークは完成品が手元に残ります。これらの作業には明確な終わりがあり、なおかつ自分の作ったものが出来上がることで手応えや達成感を味わうことができるのです。

また、出来上がったものを人にお裾分けしたり、売り物にしたりと、出来上がったあとにも楽しみがあり、それが人と関わるきっかけになることもあります。さらに、家庭菜園なら別の野菜を育ててみたり、味噌作りやパッチワークであれば工程を工夫したりすることもできます。

趣味に広がりが出てくると、その分楽しみも広がりますし、また、新しいことに挑戦する意欲も湧いてきます。このような趣味をもつことで、毎日に張りが出て、結果的に孤独を感じることが少なくなるのではないでしょうか。

さいごに

今回は「孤独と付き合っていくための趣味」についてご紹介しました。毎日の生活の中にやりたいこと」「楽しみなこと」がないと虚無感を覚えやすくなります。そういった虚無感を覚えている時に、人は孤独を意識してしまうのではないでしょうか。そうならないためにも、毎日の生活の中で「楽しさ」や「達成感」を感じることは重要です。
本記事でご紹介した趣味やポイントはあくまで一例ですので、ご自身に合った形でご参考いただければと思います。この記事を読んでいただいたことで、読者の方の日々の生活が以前よりも少しでも楽しいものになれば幸いです。

前々回記事:孤独で毎日が辛い。仕事がなく、お金もない状態から「楽しみ」を見つける方法

前回記事:老後に感じる孤独や不安……。高齢者が生活の孤独を抜け出し、充実感を得るには

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