高卒だと、給料は低いというイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。具体的に高卒者の初任給の手取り額がいくらぐらいなのか分かる人は少ないでしょう。
近年では、より良い企業に就職をするために、大学進学を目指す人も少なくありません。ほとんどの学生が大学進学をする中で、高卒で就職を目指す場合、不安を感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、実際は、高卒者を受け入れている企業は多くあり、その収入には、業界により傾向があります。高卒者がより良い環境で働くためには、働く業界や環境もとても重要なことなのです。
では、実際の高卒者の初任給とはどれくらいなのでしょうか。高卒者として、稼ぐ働き方とはどのような方法があるのでしょうか。高卒者の働く実態を詳しくみていきましょう。
高卒の初任給とは?手取りはいくらもらえるの
高卒で就職する場合、初任給の手取りはどのくらいもらえるのだろうかと疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。厚生労働省が発表している平成29年の高卒の初任給の状況データによると、高卒の初任給は約16万円と言われています。そして、この金額から控除額が差し引かれ、平均的な手取り額は14万円程となるのです。
そもそも給料から差し引かれてしまう控除とはどのようなものなのかご存知でしょうか。控除額とは、健康保険料や雇用保険等の社会保険料と所得税や住民税等の税金のことを示しています。手取り額とは、給料からこの控除額を差し引いた金額となります。
そして、控除額を差し引いた金額に、各種手当を合わせた金額が手取り額となります。給料から控除額が差し引かれてしまうことで、手取り額が少なく感じる人も多いのではないでしょうか。
厚生労働省の「平成29年賃金構造基本統計調査」のデータによると、高卒者の全世代の平均年収は423万円と言われています。大卒・大学院卒の全世代の平均年収は607万円となります。つまり、高卒者と大卒者と比べると、平均年収に約184万円の差が生じるのです。高卒者と大卒者では、初任給から大きな差が生じてしまうことは事実なのです。
高卒初任給の手取りは悲惨!?手取り額を上げる方法とは
高卒者の場合、大卒者に比べると年収や初任給の手取り額が低いというイメージを持つ人は多いのではないでしょうか。国内のほとんどの企業は、初任給も学歴により収入に差があるケースは多くなります。平均しても高卒の初任給は、大卒と比べると約4万円前後の差がああり、大学院卒と比べると、約7万円もの大きな差となってしまうのです。
では、高卒の場合、手取り額をあげる方法はないのでしょうか。少ない手取り額ならば、もっとあげたいと考える人も少なくないでしょう。結論から言うと、高卒でも収入をあげる方法はあります。
例えば、スキルアップをすることです。資格取得をすることで、企業によっては資格手当を支給しているケースも少なくありません。また、資格を取得し、仕事の幅を広げることで、昇給や転職を経て、収入をあげることも可能なのです。国内には、学歴や経験に関係なく、受験できる資格が多くあります。まずは、働いている企業や志望企業に資格手当があるのかどう確認してみてはいかがでしょうか。
また、転職をし、働く環境を変えることで、収入を上げることは可能です。今の経験を活かし、今よりも条件の良い職場への転職は収入を上げには、とても重要なことなのです。しかし、必ずしも転職後に収入が上がるわけではありません。場合によっては、転職後に収入が下がってしまう可能性もあるため、転職活動をする時は注意が必要なのです。
また、高卒者が転職をする時、ぜひ活用してほしいのが、転職エージェントの存在です。転職でのライバルは必ずしも高卒者ばかりではありません。自分よりも学歴の高い大卒者と採用枠をかけて競わなければいけないのです。そんな時に、転職活動のさまざまなサポートをしてくれるのが転職エージェントなのです。転職エージェントは、自分に合った求人を紹介してくれるだけではなく、書類の添削や面接対策等、採用を勝ち取れるようにさまざまなサポートをしてくれる力強い存在なのです。
転職エージェントをうまく活用し、転職活動を有利に進めていきましょう。
職業別に解説!高卒の平均初任給の手取り額から読み解く稼げる仕事
一般的に、大卒者と高卒者では初任給の手取り額や生涯賃金には、差があると言われていますが、高卒者でも業界によっては、大卒者との差がほとんどなく、稼げる職種もあります。この章では、高卒者でも高収入を得ることができる職業や業界を紹介していきましょう。
まずは、IT業界です。IT業界の場合、高卒者の平均年収は約532万円となり、平均額を大きく上回る金額となります。IT業界は、未経験者を積極的に採用するという特徴があり、高卒者にもチャンスが大いにある業界と言えるでしょう。
IT業界では、学歴ではなく、個人の適性を何より重視する傾向にあります。IT業界は、技術の発展や進化が目まぐるしく変わるため、その変化に対応し、力を発揮できる人材を求めているのです。未経験者を歓迎している企業は、入社後の教育制度が充実しているケースも多くなるため、とてもおすすめです。業界に特化した知識やスキルを身につけることで、高卒者でも十分に稼ぐことができると言えるでしょう。
次に、建設業界です。この業界の高卒者の平均年収は、約465万円と言われています。建設業界も人材不足であり、未経験でも歓迎する求人は多くなります。学歴よりも実力が評価される環境のため、高卒者でもチャンスを掴むことができると言えるでしょう。
また、製造業もおすすめです。製造業の高卒者の平均年収は、約450万円と言われています。この業界は、比較的大手企業も多くあり、高い給料となります。
まとめ
さて、高卒者の初任給の手取り額をみていきましたが、いかがでしたでしょうか。高卒者の場合、大卒者と比べて、就職先が少なく、給料が低くなるケースは多い傾向にあります。そのため、「高卒だと稼げない」「よい就職先は見つからない」と諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、高卒者でも高い収入を得ることは不可能ではありません。業界によっては、未経験歓迎や学歴不問を条件とする仕事もあります。そのような門の広い業界で、着実に実績を積むことで収入を上げることは可能なのです。
また企業によっては、専門的な知識やスキルを身につけ、資格取得により手当を受けることも可能になります。一度、自分の働いている会社や志望している会社の手当の種類を確認してみてはいかがでしょうか。
他には、環境を変えてみたいと考える人は、転職をきっかけに収入を上げる方法もおすすめです。その際は、転職エージェントのサポートを受けるようにしましょう。転職エージェントのサポートをうまく活用し、より良い転職先を見つけるようにしましょう。
高卒者の初任給は決して高くはありませんが、どのような働き方をしていくかによって、将来大卒者にも負けない高い収入を得ている可能性も大いにあることでしょう。そのため、働く自分自身の将来像を具体的に考え、仕事をしていきましょう。