『ママ幸プロジェクト』とは一体なに?リーダーにインタビュー【前編】

ワーキングマザー
インタビューワーキングマザー
インタビュー


ポラリス・いろのま園の外観

『妊娠が発覚した。産みたいけど周りに頼れる人がいないので産めない』

『シングルマザーとして自活したいけど、なかなか大変』

『離婚をして子供を1人で育てたい。でも1人でやっていけるかな』

そんな数々の悩みを持つシングルマザー・プレシングルマザー(これから出産予定)の人達。そのような方々に「住まい」・「仕事」・「育児とコミュニティ」を提供し、自立に向けた支援を行なっている『ママ幸プロジェクト』。

今回、その『ママ幸プロジェクト』の代表であり、実際にシングルマザーとして『ママ幸シェアハウス』に住んでいる藤原さんにインタビューをしてきました。

3回に分けて投稿します。

第一弾「『ママ幸プロジェクト』とは一体なに? リーダーにインタビュー」

第二弾「『ママ幸プロジェクト』の課題と、シングルマザー・1人親の独自の悩み」

第三弾「『ママ幸プロジェクト』の今後と、シングルマザーの理想の未来」

―――: WORLD COMPASS編集部

「」: 『ママ幸プロジェクト』リーダー、藤原 瑞穂氏

 『ママ幸プロジェクト』とは何か?

―――今回はインタビューの機会を頂き、ありがとうございます。

「いえ、私どももこちらに来られたことを嬉しく思っております」

―――初めに藤原さんのインタビュー記事を掲載するメディアの説明と、お越しいただいた経緯を説明したいと思います。

「はい」

―――『WORLD COMPASS』は、『自分は自分でいい』というコンセプトで運営しているオウンドメディアになります。現状、日本には働き方・生き方で悩んでいる方が沢山います。そのような方に向けて、『他者と比べなくても、自分は自分でいいんだよ』と思えるような記事や、今すぐ悩みを解決したい方に向けた情報記事を発信しております。

「凄いメディアですね」

―――ありがとうございます。そこで今回、同じくシングルマザーの悩み・問題解決に向けた支援を行なっている『ママ幸プロジェクト』さんに話を聞き、当メディアを通して色んな人に『ママ幸プロジェクト』の行いを知ってほしいということで、インタビューをお願いしました。よろしくお願い申し上げます。

「こちらこそよろしくお願い申し上げます」

―――早速ですが『ママ幸プロジェクト』は、どのようなことをしているプロジェクトかを教えていただけますか?

「現状シングルマザーとして頑張っている方・今からシングルマザーになろうとしている方に、「住まい」・「仕事」・「育児とコミュニティ」を提供し、シングルマザーがきちんと自立できるような支援をしています」

―――凄いプロジェクトですね。なぜシングルマザーに、そのような支援をしているのでしょうか?

「シングルマザー・プレシングルマザー(これから出産予定)の悩みで最初にくるのは、住む場所と仕事です。次に保育園に子供を預けたりだとか、シングルマザー同士のコミュニティとなります。
シングルマザー・プレシングルマザーは、子供を育てるために仕事を頑張ろうと職を探しますが、実際問題、住む家がなければ職を見つけることは難しいです。
住む家を探すにしても、職がなければ住む家を見つけることは厳しいでしょう。これは保育園も同様です。さらに入居時の保証人の問題もあるため、現状シングルマザーにとっては生きづらい世の中となっています。
それを解消するため、『ママ幸プロジェクト』では「住まい」・「仕事」・「育児とコミュニティ」を提供しているのです」


『ママ幸プロジェクト』リーダー、藤原 瑞穂氏

 『ママ幸プロジェクト』・『ポラリス』だから良かった点

―――実際に藤原さんは『ママ幸シェアハウス』に住んで『ポラリス』で働いていますが、良かった点などを教えていただきたいです。

「はい。1つの建物で全てが完結するという点です。

・1階はポラリスデイサービスセンター・企業指導型保育所(いろのま園)。

・2階はポラリス本社・多目的ルーム・厨房

・3階はママ幸シェアハウス。

そのような形になるんですけど、特に小さい子供はすぐ熱が出たりします。そんなときにすぐ様子を見に行けるというのはとても安心です。
今は離乳食が進み授乳は夜のみになりましたが、4月の入園当時はお昼休みに子どもを部屋へ連れて帰り授乳もしていました。通勤と送迎の時間がかからない、また何かあれば様子を見に行くことができる距離だということは、働くママにとって大きな時短であり安心できるポイントです」

―――そう考えると、ポラリスで働くメリットは給与だけではない面もありますよね。

「その通りです。私ごとになりますが、産休が明けた後、『ママ幸シェアハウス』が完成するまでの間は在宅勤務という形でプロジェクトを進めてきました。会議等でどうしても出社する必要がある場合は、特例として子どもを連れてきていました。
保育園に入るまでの間は、子どもの預け先を探す必要がなく、とても助かりました。ただこれはあくまでも私の事例なので、今は都度相談が必要です」

―――特例とは言え、臨機応変に対応していただけるのは、シングルマザーにとって助かる部分だと思います。

「はい。今は保育園に預けているので特別な事情がなければ子連れ勤務をすることはありませんが、時々勤務時間外に連れて行くと、みんな『大きくなったね』と言ってくれます(笑)」

―――アットホームですね(笑)。夕食はどうしているのですか? 仕事が終わってから作っているのでしょうか?

「いえ、それが今年の6月からデイサービス厨房で調理した栄養満点の夕食が食べられるようになりました

―――そうなんですか! それはシングルマザーにとって嬉しいですね。

「はい。仕事が終わった後、各自で買い物に行ってご飯を作ってというのは、やっぱり体力的にも精神的にもしんどいところがあります。夕食を提供して頂けるようになったのはとてもありがたいです。もちろん部屋にキッチンがあるので、自分で調理をすることも可能ではあります。
森(※株式会社ポラリス代表: 森 剛士)がシェアハウスにした理由の1つに、『みんなでご飯を一緒に食べて欲しい』というのがありました。この夕食提供によってそれも実現できたので、本当に良かったなと」

―――1人で子育てをする不安や、抱えている悩みを話せる場があるというのは凄く大きいと思います。お互い協力することができますから。


ポラリス・いろのま園の外観

 入居の条件やルール

ママ幸シェアハウスの主な入居条件

●シングルマザー、もしくはプレシングルマザー(これから出産予定)であること。
●入居後、ママ幸プロジェクトの運営に参加いただけること。
●ポラリス社員として働けること(シェアハウス一階及び宝塚付近のポラリスデイサービスセンターで、介護・看護職員等として働いていただきます。調理師・栄養士の資格がある方は、シェアハウス二階の厨房・食堂での勤務応相談)。
●ポラリスの経営理念と、シェアハウスのコンセプト(自立支援・シェアリングエコノミー)を理解していただけること。
●家賃3万円(別途、水道光熱費1万円)敷金礼金無し
●居室 間取り1K 各部屋にキッチン・バス・トイレ(セパレート)の水回り完備、エアコン・冷蔵庫・専用収納有り・洗濯機は共有スペースに有り
【HP引用: http://www.mamasachi.com/】
※名目上のルールとして作っているため、当てはまっていなくても入居可能。まずはご相談ください。下記で詳しく書いております。

―――『ママ幸プロジェクト』に入るには、面接を受けないといけないんですよね?

「はい」

―――その際に「ごめんなさい」というのもあるのでしょうか?

「難しい問題ですけど、それも考えられます。実際にポラリスで働いてもらうことが前提となりますから。しかしスキル的に不安だという方にも、とりあえず面談には来ていただいております。なぜなら『ママ幸プロジェクト』の信念として、困っているシングルマザーを支援したいというのがあるからです」

―――素敵な考え方ですね。遠方の方でも入れるのでしょうか?

「はい。今入居している方の中には、はるばる九州からやって来られた方もいらっしゃいました。その時はWEB面接を行いました。また、面接交通費を支給する制度もあり、面接をする方の状況に合わせて対応させていただいています

―――遠方に住んでいる方には嬉しい制度だと思います。ただ実際に会って働いてもらわないことには、人柄や仕事のスキルは分かりませんね。

「その通りです。だからこそ助けを求めて連絡をくださっている方には、一度来てもらうということになっているのです」

―――それは凄いですね。

「色々な問題は出てくるかもしれないですけど、その都度解決していくしかないと思っています」

―――応援しています。年齢制限はあるのでしょうか?

「年齢制限はシェアハウスのお子さんが小学校を卒業するまでとなっています。ただ、その時点で経済的・精神的に自立可能かどうか、シェアハウスを卒業可能かどうか、判断するつもりです。その点は今後入居者同士で話し合い、期間の延長が可能かどうかを検討していきたいなと思っています」

―――他にルールなどはあるのでしょうか?

「ルールというか、今現在決まっているものとしては、森の『みんなでご飯を一緒に食べて欲しい』という想いを尊重して、週に4日はみんなでご飯を食べようというのはあります。
他にも、最低でも月に1回は子供を預けてミーティングをしようというのがあります」

―――そうなんですね。でも、週に4日も一緒に食べるのはなかなか大変じゃないですか? 1人というか、部屋で食べたいときもあったりすると思うんですよ。

「その通りです。以前まで、この曜日にしようかと提案していたりもしたのですが、なかなか上手く決まりませんでした。今は申し込み制になっております」

―――申し込み制は気楽でいいですね! みんなで食べるからこそ、シングルマザー同士の絆が深まりあって、お互い協力し合える環境ができているのだと感じました。

「『ママ幸プロジェクト』は始まったばかりです。全て手探りではありますが、より入居者が住みやすいようにしていきます。気になった方は気軽にお問い合わせてください」


WORLD COMPASS編集部:インタビュアー

 『ママ幸プロジェクト』と藤原さんについて

―――最後に藤原さんと『ママ幸プロジェクト』についてお伺いしたいです。

「はい」

―――このプロジェクトは、全て藤原さんが企画したものですか?

「いいえ。元々の発案者は森です。現在ポラリスは介護事業をメインとしてやっていますが、森は以前からシングルマザーの問題・子供の貧困問題等の社会問題に目を向けていました。いつか介護事業の方が落ち着いたら、シングルマザーの支援をしたいなというのがあって、最近ようやく実現したのです」

―――そのような経緯があったのですね。藤原さんと森代表の出会いや関係なども教えていただけますか?

「私ごとにはなりますが、住むところ・仕事がなくなってしまった時期がありました。これからどうしていこうって状況のときに、友人を介して知り合った森に、「一緒に働かないか」と声をかけていただいたのです。それがきっかけで入社が決まりました。
ですが明後日から研修がスタートというようなとき、妊娠が発覚したんです。出産するなら入社を辞退するべきかなどと悩み、森に相談してみました。すると森は、「いやいやいや、逆に今からシングルマザーの支援をしようと思っているこのタイミングで、あなた自身がシングルマザーになるなんて、こんな奇跡はない」と出産を後押ししてくれたのです。
『これは運命だから、「ママ幸プロジェクト」と同じくらい出産、子育てを頑張ってほしい』と言われ、入社を決意しました」

―――『ママ幸プロジェクト』の背景には、そのような奇跡のドラマがあったんですね。森代表の熱い言葉、藤原さんの心境を考えると、その場にいない僕も目頭が熱くなりした。

「私もこのプロジェクト、会社に、そして森に出会えたことを感謝しております」

―――今後、そのような経験が『ママ幸プロジェクト』に生かされていきそうですね。

「もちろんです」

―――次の話題は『ママ幸プロジェクト』の課題や、シングルマザー・1人親の独自の悩みについてです。よろしくお願いします。

「はい、よろしくお願いします」

 要約まとめ

●『ママ幸シェアハウス』住むと、ほぼ全てのことが1つの建物で完結する。
仕事をするのは1階ポラリスデイサービスセンター。保育園も1階にある『いろのま園』。部屋は3階にある『ママ幸シェアハウス』。

●シングルマザーのシェアハウスなので、困ったこと・しんどいことを助け合うことが可能。

●給料からの控除で、栄養満点の夕食を食べることができる。

●遠方の方でも入居が可能。実際に九州から来られた方も。WEB面接・面接交通費を支給する制度あり。

●介護未経験でも、しっかりと働く意思があるのであれば入居ができる。一度ご連絡を。

●みんなで作り上げる『ママ幸シェアハウス』。

『ママ幸プロジェクト』の詳しい情報はこちら↓↓
ママ、幸せになろうよ    ママ幸プロジェクト

次回は「『ママ幸プロジェクト』の課題と、シングルマザー・1人親の独自の悩み」についての記事です。

タイトルとURLをコピーしました