失業保険の給付金の計算方法は?もらえる受給金額を詳しく解説

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失業や退職をしたときに「失業保険の受給額がいくらであるかを事前に知りたい」と思う人も多いのではないでしょうか。今回は、失業保険の給付金額の計算方法や、受給金額についてを詳しく解説します。

失業保険の給付金の金額の計算方法は?

失業保険の給付金の金額は、離職前の給料の45〜80%ほどです。また、賃金が低い人ほど、失業保険の給付金の金額の割合が高く設定されます。失業保険の給付金は、「基本手当日額×所定給付日数」で具体的な金額を計算することができますが、この計算で具体的な失業保険の受給金額を出すには、まずは「基本手当日額」を計算する必要があります。

1日あたりもらえる失業保険の基本手当日額は、「退職前6ヶ月間の給料合計(社会保険料や税金を引く前の金額・賞与や退職金は含まず)÷180=賃金日額」で計算することができます。また、この基本手当日額は、「賃金日額と離職時の年齢」により異なります。

離職時の年齢が29歳以下もしくは65歳以上の場合は、「賃金日額が2,574円以上5,030円未満は、給付率80%で基本手当日額は2,059円〜4,023円」「賃金日額が5,030円以上12,390円以下は、給付率80〜50%で基本手当日額は4,024円〜6,195円」「賃金日額が12,390円以上13,700円以下は、給付率50%で基本手当日額は6,195円〜6,850円」「賃金日額が13,700円(上限額)以上は、基本手当日額は6,850円(上限額)」となります。

離職時の年齢が30歳〜44歳の場合は、「賃金日額が2,574円以上5,030円未満は、給付率80%で基本手当日額は2,059円〜4,023円」「賃金日額が5,030円以上12,390円以下は、給付率80〜50%で基本手当日額は4,024円〜6,195円」「賃金日額が12,390円以上15,210円以下は、給付率50%で基本手当日額は6,195円〜7,605円」「賃金日額が15,210円(上限額)以上は、基本手当日額は7,605円(上限額)」です。

離職時の年齢が45歳〜59歳の場合は、「賃金日額が2,574円以上5,030円未満は、給付率80%で基本手当日額は2,059円〜4,023円」「賃金日額が5,030円以上12,390円以下は、給付率80〜50%で基本手当日額は4,024円〜6,195円」「賃金日額が12,390円以上16,740円以下は、給付率50%で基本手当日額は6,195円〜8,370円」「賃金日額が16,740円(上限額)以上は、基本手当日額は8,370円(上限額)」です。

離職時の年齢が60歳〜64歳の場合は、「賃金日額が2,574円以上5,030円未満は、給付率80%で基本手当日額は2,059円〜4,023円」「賃金日額が5,030円以上11,140円以下は、給付率80〜45%で基本手当日額は4,024円〜6,195円」「賃金日額が11,140円以上15,970円以下は、給付率45%で基本手当日額は6,195円〜7,186円」「賃金日額が15,970円(上限額)以上は、基本手当日額は7,186円(上限額)」になります。

失業保険の計算は年齢・勤続年数・退職理由により異なる

具体的な失業保険の受給金額の計算には、「所定給付日数」も必要です。失業保険をもらえる日数を示す所定給付日数は、退職時の年齢や勤続年数・退職理由などにより異なります。

自己都合退職である場合は、一般的に勤続年数により、「勤続年数が1年以上10年未満で90日」「勤続年数が10年以上20年未満で120日」「勤続年数が20年以上で150日」と3つのパターンに分けられます。このように、勤続年数が長ければ長いほど、失業保険がもらえる所定給付日数も多くなります。

また、自己都合退職ではなく、「会社が倒産した・解雇された」などのような会社都合退職の場合には、自己都合退職よりも所定給付日数が大幅に増えます。この場合にも、離職時の年齢によって、失業保険の所定給付日数が異なります。会社都合退職で離職時の年齢が29歳以下の場合には、「勤続年数が1年未満で90日」「勤続年数が1年以上5年未満で90日」「勤続年数が5年以上10年未満で120日」「勤続年数が10年以上20年未満で180日」です。

離職時の年齢が30〜34歳の場合には、「勤続年数が1年未満で90日」「勤続年数が1年以上5年未満で120日」「勤続年数が5年以上10年未満で180日」「勤続年数が10年以上20年未満で210日」「勤続年数が20年以上で240日」、離職時の年齢が35〜44歳の場合には、「勤続年数が1年未満で90日」「勤続年数が1年以上5年未満で150日」「勤続年数が5年以上10年未満で180日」「勤続年数が10年以上20年未満で240日」「勤続年数が20年以上で270日」、離職時の年齢が45〜59歳の場合には、「勤続年数が1年未満で90日」「勤続年数が1年以上5年未満で180日」「勤続年数が5年以上10年未満で240日」「勤続年数が10年以上20年未満で270日」「勤続年数が20年以上で330日」、離職時の年齢が60〜64歳の場合には、「勤続年数が1年未満で90日」「勤続年数が1年以上5年未満で150日」「勤続年数が5年以上10年未満で180日」「勤続年数が10年以上20年未満で210日」「勤続年数が20年以上で240日」となります。

失業保険の計算金額を増やすには「退職前6ヶ月の給料を増やす」ことがポイント!

失業保険の1日あたりにもらえる受給額は、退職前6ヶ月間の給料合計の平均から計算します。そのため、失業保険の計算金額を増やすには、「退職前の6ヶ月間の給料を増やすことがポイント」になります。もしも、計画的に退職を考えているという人の場合には、退職時期から逆算をし、6ヶ月以上前からできるだけ残業などをして「給料の総所得金額を増やすこと」で、失業保険の計算金額をより多く受給することが可能です。

失業保険の計算金額は「基本日額の上限額」までしかもらうことができない

失業保険の給付金は、給料が多ければ多いほど、計算金額も多くなります。ただし、失業保険の給付金は、「基本日額の上限額」までしかもらうことができません。失業保険の基本日額の上限は退職時の年齢により異なり、「29歳以下で6,815円」「30〜44歳で7,570円」「45〜59歳で8,330円」「60〜64歳で7,150円」と定められています。そのため、失業保険の計算をしたときに、基本日額の上限額の金額になったとしても、上限額以上をもらうことはできません。

また、失業保険の計算をする際の賃金日額についても同様に、「賃金日額の上限額」があります。賃金日額の上限額も年齢により異なり、「29歳以下で13,630円」「30〜44歳で15,140円」「45〜59歳で16,660円」「60〜64歳で15,890円」と定められています。そのため、失業保険の給付金の計算をする際には、賃金日額の上限額および基本日額の上限額と照らし合わせながら、算出する必要があります。

まとめ

失業保険の給付金の金額は、「基本手当日額×所定給付日数」の計算式で求めることができます。ただし、基本手当日額および所定給付日数は、条件により定められた金額や日数があるため、まずは正確な情報を確認する必要があります。また、基本日額や賃金日額にも、年齢により定められた上限額があるため、具体的な失業保険の受給額の計算をするためには、すべての情報を照らし合わせながら確認していくことが重要です。

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