人生の勉強にもなる内容の「中卒労働者から始める高校生活」という漫画があります。人生の厳しさがリアルに描かれており、働いている人には共感できる部分があるようです。今回はこの漫画について、作品紹介やあらすじ、ネタバレ的なものをご紹介していきたいと思います。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】作品紹介
この漫画はタイトルの通り「中卒で就職した主人公が通信制の高校に通うお話」です。その高校で様々な出会いがあり、友人関係、恋愛模様が色濃く描かれています。通信制高校ということで年齢も様々で、本当に高校生の年代の人もいれば、老人までいる中での生活となります。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】あらすじ
簡単なあらすじは片桐真美は母親が亡くなって、父親は犯罪者、妹の真彩を養う事も含めて、中学を卒業してから工場で働きだしました。そして3年後、中卒の片桐真実は工場で日々満足感を得ながら働いていました。働指導係に任命をされることになったのですが、学歴がなくても、真面目さと実力があればなんとかなると思っていました。
しかし、突然現れた大学卒業したての工場社長の友人の息子である梶原優が新しい指揮係になってしまいます。いけ好かないが大卒ということもあり、いきなり指導係に抜擢され、残酷な世界を実感します。
その後、学歴の為に片桐真実は通信制高校に、そして、妹の真彩は高校浪人になりそうになりますが、通信制高校ならば受験なしで通えるので二人は同学年で学校に入学することになりました。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】キャラクターについて
この漫画は主人公とメインヒロイン以外にも上手くフォーカスを当てながら物語が展開されています。基本的に主人公がメインですが、他のキャラクターたちの恋模様や、過去エピソードが掘り下げられているのが特徴です。そんな登場キャラクターの中から、主人公とメインヒロインの2人を簡単にご紹介します。
主人公片桐真美
本作の主人公で、タイトルを指すキャラクター。家庭の事情で中卒を就職し、工場で勤務。仕事に熱心に取り組んでいて、職場の仲間や上司からの信頼も厚い。恋愛では超マイナス思考で、すぐに悪い方向へと考えてしまいます。物語が進むにつれて成長している様子も見られます。
片桐真彩
真実の妹で、15歳、明るく天真爛漫な性格の娘であり、社交的である。典型的な「お兄ちゃん子」であり、父親が逮捕され、服役したことに悲観せず、今の家に引っ越しする際にも真実に明るく語りかけたり、また、自身のために、高等学校進学を断念した真実を気遣っている。
逢澤莉央
いわゆる「お嬢様」であり、非常に裕福な家の娘。とある事情で通信制高校に通うことに。あることに頭を悩ませて苦しんでおり、物語中、ちょっと頭に来るような描写が続きます。このもやもやした頭に来るようなパートはスカッと解決するので安心です。基本的にこの2人の恋愛模様が描かれます。
斎藤若葉
真実らと同級生であり、20歳のシングルマザーです。3人兄弟の真ん中で、他に兄と妹がいます。普段はSEIBUデパートの売り場で店員のアルバイトをしている。大口のお得意様がおり、営業成績は良いです。本人は社員登用を希望しているが、高卒資格をとることが、社員登用の条件であるため、東々第一高等学校通信制コースに入学しました。何かと世話を焼く真実に好意を抱くようになる。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】恋愛模様
恋愛面で失敗を恐れる・思考パターンがマイナスすぎるあまり、すれ違いや勘違いによるトラブルやケンカ的なものに発展することが多いです。最終的には解消されていくのですが、人によっては読んでいてモヤモヤしたり、イライラを感じてしまうかもしれません。
ですが、そのすれ違いなどが解消された時や、思いが通っているときはほんとに微笑ましいです。キャラクターの背景が重いこともあって、幸せになってほしいと思うような作品です。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】共感できるのはどんな人?
この漫画には同じ立場の人から見たら「共感」できる部分が多いです。まず中卒で工場勤務をしている点と通信制高校に通っているという点。同じような進路をたどっている方にとっては主人公の悔しさや惨めさも自分の過去と照らし合わせて物語にスッと入り込んでいけます。これは恐らく、高卒でも同じように感じることができるかと思われます。この漫画は中卒ではあるのですが、高卒の方も大卒と比べられたりすることがあるかとおもわれます。そういった気持ちも生々しく書かれており、同じ思いをした人にはグッとくる部分も多いかと思われます。
ただ、あまりにもリアルに描かれているため、軽い話が好きな方には向いていないかと思われます。この漫画の面白いところは、通信制高校で15歳~60歳以上の方や子持ちの親など、ほとんど同じ歳の登場人物がいないのです。ちなみに主人公は18歳であり、普通の高校のように同級生と恋をしたり、青春をする部分は少なく、少し変わった物語になっています。主人公が劣等感を感じて、自分で自分を馬鹿にして強がってはいますが、本当は辛いというようなそのような思いがひしひしと伝わってきます。
恐らくはこの漫画を読んだ後は、「高校生活をもっと楽しめばよかった」「通信制の高校に行ってみたい」といった気持ちになるでしょう。「普通の恋愛もの」「普通に友人を作る」そのようなありきたりな王道の物語に飽きた。少し変わった物語が読みたいという時は、この中卒労働者から始める高校生活を是非一度読んでみることをおすすめします。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】設定から悲壮感が半端ない
とにかく設定から悲壮感が半端ありません。1話から非常に辛い日常が書かれています。確かに学歴があれば仕事の範囲は広がるし、勉強をすれば、未来の可能性は増えるので、絶対にした方が良いと昔から言われていました。
スポーツもやらなければプロスポーツ選手になれないように物事の可能性は行動するだけ増えていきます。しかし、実際のところ学歴があったとしても不幸な人は不幸な現実もありますし、逆になくても幸せそうな人は沢山います。
【中卒労働者から始める高校生活ネタバレ】仲間意識と劣等感
キャラクターである逢澤莉央はお嬢様であり、主人公片桐真実とは別世界の人です。同じ学校なのにどこか遠い人のように感じます。一方、同学年の斎藤若菜はシングルマザーで17歳の時から3年働いています。
このことに真実は一緒だと共通の人間ということで心を打ち解けることができました。このように狭く偏見を持った人も「世界を広くみること」が大切だと教えてくれるのです。
まとめ
さて、いかがでしたでしょうか?通信制高校が舞台の漫画である「中卒労働者から始める高校生活」ジャンルとしては恋愛&学園ものとなりますが、恋愛漫画としては普通に胸キュン漫画となっています。そういった物語が好きな方にはおススメの漫画となっています。また恋愛漫画ならではのすれ違いシーンやモヤモヤ、イライラするシーンもありますので、そのようなシーンが苦手な方は避けましょう。