勤務時間などの融通がききやすく、正社員ほどの責任感を背負わなくてもいいフリーターという働き方。
20代のうちはさほどデメリットを感じないかもしれませんが、年齢を重ねると如実にハードルが高くなるのが現状です。
今回は、フリーターとしてのリアルな末路を知り、悲惨な未来を歩まないためにすべきことを3つご紹介します。
【年代・学歴別】フリーターのリアルな末路とは
まずは、年代・学歴別にフリーターのリアルな末路をご紹介します。
全員が悲惨な末路をたどるとは限りません。ただ、場合によってはそういう未来を迎える可能性があることは、理解しておく必要があります。
30代・40代の場合
30代・40代でフリーターをしていると、日々の生活はできてもなかなか貯金ができず、老後にゆとりのある暮らしはしにくいでしょう。
フリーターという立場上、突然解雇されるリスクもあります。正社員で転職活動をしようとしても、年齢とキャリアを見られてなかなか合格がもらえない場合がほとんど。
加えて、給与が上がりにくい・アルバイトやパートという雇用形態では社会的信用を得にくく、ローンが組みにくいなどの問題も出てきます。
高卒の場合
高卒でのフリーターは、高卒の正社員に比べて年収に大きな差があります。
以下は、高卒の正社員の平均年収を年齢別に表したものです。
年齢 | 平均年収(正社員) |
20〜24歳 | 2,052,000円 |
25〜29歳 | 2,281,000円 |
30〜34歳 | 2,485,000円 |
35〜39歳 | 2,676,000円 |
40〜44歳 | 2,875,000円 |
表を見ると分かるように、高卒でも正社員なら着実に年収が上がっていきます。しかし、高卒のフリーターの場合は20代と40代で比較しても差がほとんどありません。
20代の頃の年収のまま50代・60代を過ごさなければならない可能性が高いのです。
また、高卒のフリーターだと男女ともに結婚へのハードルも高くなる傾向にあります。少なくとも男性は結婚が難しくなるでしょう。
大卒の場合
大卒という学歴を持っていても、フリーターの期間が長ければ長いほど正社員としての就職は難しくなります。
高卒と同様に社会的信用を得るのが難しいため、大卒という肩書きがあったとしてもローンが組めない可能性が非常に高いでしょう。
また、大学を卒業していてもフリーター期間が長いとキャリアを形成するのが難しく、高卒の人たちと同じくらいの収入のまま老後を迎えることになる可能性があります。
ずっとフリーターを続けるのは物理的に難しい
夢を追ってフリーターをしている場合を除けば、ずっとフリーターを続けていくのは難しいといえます。
フリーターの仕事は、どうしても飲食店スタッフや引越しスタッフ、清掃員など体力仕事であるケースがほとんどです。そういった体力仕事を40代・50代になっても続けるのは物理的に難しいでしょう。
若い頃はよくても、年齢を重ねていくと給料と仕事の質にギャップを感じてしまうほか、年齢的に体力が仕事に追いつかなくなってしまいます。
フリーターが悲惨な末路を回避するためにやるべきこと3つ
ここからは、フリーターが悲惨な末路を回避するためにやるべきことを3つご紹介します。
フリーターでい続けるのは不安だな…と考えている方は、ぜひ以下の3つを試してみてください。
- 何かしらの分野に特化したスキルを身につける
- 正社員を目指すことを決めたらすぐ行動する
- フリーターを続ける場合は空白期間を作らない
①何らかの分野に特化したスキルを身につける
まずは何かしらの分野に特化したスキルを身につけてみましょう。スキルがあれば、正社員としての道だけでなくフリーランス(個人事業主)として独立することもできます。
具体的な例を挙げるとしたら、エンジニアリング知識や語学力などです。他にも動画編集のスキルを身につければ、YouTubeの編集の仕事を探すことができます。
特定のスキルを身につけるには時間が必要ですが、長い目で見たときに必ずプラスに働くはずです。
②正社員を目指すことを決めたらすぐ行動する
フリーターをやめて正社員になろうと思ったら、とにかくすぐに行動することが大切。若ければ若いほどキャリアを再形成しやすいのは紛れもない事実です。
まずは、今働いている職場で正社員登用の制度がある場合は、具体的な雇用条件はどのようなものなのか確認してみましょう。アルバイトで働きぶりを把握してくれている企業なら、チャンスを掴みやすいはずです。
その他、エージェントを利用したり、ハローワークに行ってみたりと何かアクションを起こせば見えてくるものがあるはずです。
30代であっても40代であっても、とにかく思い立ったタイミングで行動を起こすことが、悲惨な末路を辿らないようにするための一歩だといえます。
何から始めたらいいか迷う方は、まずは適職診断を受けてみるのもおすすめですよ。
③フリーターを続ける場合は空白期間を作らない
考えた末、フリーターを続けることにした場合は、仕事と仕事の間に空白期間を作らないようにしましょう。
1ヶ月くらいであれば「勉強をしていた」など理由を伝えることが可能です。しかし、次の仕事までに3ヶ月以上間が空いてしまうと企業側からの印象がよくありません。
これは正社員だったとしても同様ですが、仕事を変える場合は必ず次の仕事を見つけてからにしてくださいね。
ステップアップしたいフリーターがすべき自己分析のコツ
フリーターの末路に不安を感じた人が、正社員やフリーランスなどステップアップを目指したいと考えた時にまずやるべきなのが、自己分析です。
自己分析にはいくつかコツがあるので、ここでは以下について解説します。
- まずはなりたい姿など理想を明確にする
- 理想の自分に足りないスキルや経験を洗い出してギャップを把握する
- 足りないスキルや経験を得る方法を探す
- 優先度を決めてアクションを起こす
①まずはなりたい姿など理想を明確にする
やりたい仕事やライフスタイルを含め、まずは理想を明確に持つことから始めます。近い将来でも遠い将来でもいいのですが、自分は今後どうなっていたいでしょうか。
「こういう仕事をして生きていけたらいいな」くらいの粒度でいいので、まずは理想を固めましょう。理想がすべて思い通りになるとは限りませんが、理想を持っておくことで自分がやるべきことが明確になるのは間違いありません。
②理想の自分に足りないスキルや経験を洗い出してギャップを把握する
理想の将来像を出せたら、次にやるべきなのは「ギャップを把握する」ことです。ギャップが把握できていないと、何をどれくらいやればいいのかが見えてきません。
例えば以下のようにやってみましょう。
こういう仕事に就くためにはこのスキルが必要だけど、今の自分にはそのスキルはない。
↓
まずはこのスキルを手にいれるためにこれとこれをしなければいけない。
1から学ばないといけない知識やスキルが必要なのか?フリーターの仕事で培ったスキルが応用できるのか?などを考えてみましょう。
③足りないスキルや経験を得る方法を探す
次は、今の自分と比較して足りないスキル・知識や経験を洗い出しましょう。
1からスキルや知識を学ばないといけない場合は、オンラインスクールや職業訓練校などがおすすめです。近年、オンラインスクールは多様化しています。学べる知識が非常に豊富で、多少費用がかかってもその後活かせる仕事に就くことさえできれば取り返せるでしょう。
職業訓練校なら毎月補助金をもらいながらスキルを学べるので、まずはお住まいのハローワークで情報を集めてみてはいかがでしょうか。
④優先度を決めてアクションを起こす
ここまでの手順で自己分析が終わったら、フリーターからステップアップするために、今度は優先度を決めてアクションを起こしましょう。
勉強が必要な場合は職業訓練校について調べたり、オンラインスクールに問い合わせてみたり。
自分が今持っているスキルで何かできることが分かった場合はハローワークに出向いてみたり、エージェントを活用してみたり。
ここまでの自己分析がしっかりできていれば、自ずと優先順位がつけられるはずです。頼るべきところは周りを頼りながら、着実にステップアップのための行動をしてみてくださいね。
悲惨な末路を辿らないためにフリーターとして先の先を見つめながら仕事を選ぼう
フリーターとして悲惨な末路を辿らないためには、自己分析で自分についてしっかり把握しておくことが大切です。
まずは理想を固めて、そこに辿り着くために必要なスキルや知識を洗い出してギャップを知り、優先順位を決めて行動する。それだけでフリーターからステップアップすることができます。
フリーターでいることに不安を感じているなら、まずは自己分析から初めてみてくださいね。