フリーターやニートという言葉をよく耳にする人も多いのではないでしょうか。それほどニートやフリーターと呼ばれる人が増えているのです。しかし、フリーターやニートはどのような人を指しているのか分からないという人も多いのではないでしょうか。
近年、フリーターやニートの人口増加が社会問題となっています。内閣府の発表では、15〜34歳のフリーターは179万人、ニートと呼ばれる若年無業者は56万人とされています。
では、フリーターとニートにどのような違いがあるのでしょうか。それぞれを比較し詳しくみていきましょう。
ニートとフリーターの違いとは
ニートとフリーターの違いを理解している人はどれほどいるでしょうか。年々、フリーターやニートの人口は増加傾向にあります。フリーターとニートにはどのような違いがあるのかを詳しくみていきましょう。
そもそもフリーターは、「フリーアルバイター」という造語を元に誕生しています。フリーターとは、アルバイトやパートとして働く人を指しています、フリーターの定義は曖昧です。総務省では、15〜34歳、男性は学校を卒業していること、女性は卒業していること且つ未婚であることが条件とされ、失業者も対象としています。一方、厚生労働省の定めるフリーターの定義では、年齢は15〜34歳ですが、男性は継続就業年数が1〜5年未満となっています。
それぞれの定義で違いはありますが、どちらも共通している点が、15〜34歳も若者層を示しているという点です。その点はニートも同様です。ニートの定義にも年齢が15〜34歳と定めらています。
厚生労働省と内閣府が定めるニートの定義には、年齢の他に学校を卒業または終了している未婚者であり、家事や通学を行っていない者と定めています。つまり、ニートは就職を希望していない働く意思のないものとされているのです。
つまり、フリーターとニートの大きな違いは、働く意思があるのかどうかです。二つを比べると、働く意思のあるフリーターのほうが印象が良いと言えるでしょう。アルバイトやパートとはいえ、社会人経験があることはとてもプラスな点と言えるのではないでしょうか。
一方、ニートは働く意思を持っていないため、印象も悪く、就職も不利と言えるでしょう。
ニートとフリーターのメリットの違いとは
収入が不安定なイメージがあるニートとフリーターですが、それぞれにメリットもあります。ニートとフリーターのメリットの違いを詳しくいていきましょう。
ニートやフリーターのメリットは、正社員と比べると自由な時間を作りやすいという点です。そのため、自分の趣味に時間をかけたり、夢ややりたいことに時間をかけたりすることが可能となります。特に、ニートの場合、仕事もしていないため、ほとんどの時間を自由に使い生活をすることができます。何にも縛られることはないため、ストレスのない生活を送ることができるのです。
また、フリーターの場合、仕事はしていますが、正社員ほど責任を伴う仕事をすることがないため、メリットと言えるでしょう。その分収入は少なくなりますが、仕事でストレスを貯めたり、大変な思いをしたりということが少ない傾向にあるのです。精神的負担が少ない環境で働くことができることをメリットと考える人は多いのではないでしょうか。
それぞれ違うのか?ニートとフリーターの実態からみる末路とは
ニートやフリーターは、15〜34歳の若年層を指していますが、このままニートとフリーターを続けた場合、将来はどのような末路を迎えるのでしょうか。ニートとフリーターの迎える末路の違いをみていきましょう。
まず、ニートは、仕事も勉強もせず、家族に養ってもらっているという人がほとんどでしょう。ニートを続けるとその生活から抜け出すことができなくなってしまうのです。しかし、年を重ねると、養う家族も高齢化しニートを養うことができなくなってしまうのです。将来、金銭的に頼る人がいなくなってしまうと、収入がないニートは生活することができなくなってしまいます。そのため、国からの生活保護を受けることになりかねません。
しかし、生活保護も誰でも受けることができるものではありません。ニートのように働きたくない人ではなく、働きたくても働けない人を救済する制度なのです。そのため、働ける状況にあるのに働かない人と見なされた場合、生活保護を受けることができないのです。最悪の場合、ホームレスとなってしまう可能性もあります。
一方、フリーターを続けるとどうなるのでしょうか。ニートと違い働いているフリーターは、収入があるため、ニートほどの状況に陥る可能性は低いと言えるでしょう。しかし、年を重ねれば重ねるほど、正社員として雇ってもらえる可能性は低くなるでしょう。正社員の採用において、アルバイトやニートの経験を職歴として考えないという企業は少なくありません。学生アルバイトと同等に考えられてしまうこともあるのです。
また、フリーターでも結婚や出産を考える人もいるのではないでしょうか。結婚や出産には費用かかります。フリーターの収入では、子どもや家族養うことができないという状況に陥る可能性は高いと考えてもよいでしょう。
また、正社員の場合、定年がありますよね。また退職金や年金もあるため、お金にも余裕があり、定年後はのんびりとした老後を送ることができるのです。しかし、フリーターの場合は退職金も出ず、年金の額も正社員と比べると少なくなります。そのため、60歳をすぎても働き続ける人が多いのです。
そして、アルバイトやパートの求人も若年層の方が採用されやすい傾向にあります。そのため、年を重ねるとアルバイトやパートの仕事も見つかりづらくなってしまうのです。そのため、アルバイトやパートの仕事を見つけられなかった時、ニートになってしまう可能性もあるため、注意が必要なのです。
ニートとフリーターの違いからみる!正社員になる方法
ニートとフリーターの違いをみていきましたが、ニートもフリーターも年を重ねていくと厳しい未来が待っている可能性が高くなります。そのため、正社員を目指したいと考える人もいるのではないでしょうか。
ニートやフリーターが正社員となるためには、就職活動を計画的に進めていく必要があります。まずは、自己分析をしっかりと行い、自分自身の特性や長所を把握しましょう。就職活動で「何となく受けた」等、曖昧で漠然とした志望動機や目的では就職活動を成功させることはできないのです。具体的な志望動機や自己アピールを伝えることができるように、自己分析をしっかりと行う必要があります。
また、ハローワークや就職エージェント等の就職活動を支援してくれるサービスや機関はいくつかあります。求人情報を紹介してくれるだけではなく、面接対策や履歴書添削を行ってもらえる可能性もあります。的確なアドバイスをもらい、就職活動を効率的に進めることは成功への近道となるでしょう。
まとめ
さて、ニートとフリーターの違いをみていきましたが、いかがでしたでしょうか。ニートとフリーターの定義には14〜34歳が対象となっています。しかし、ニートやフリーターがそのまま年を重ね、30、40代でもニートやフリーターを続けている人は少なくありません。
フリーターとニートの大きな違いは、働く意思があるのかどうかです。フリーターは、アルバイトやパートで働いている人を示していますが、ニートは、働かず、働く意思のない人を示しています。働いているフリーターとニートでは、状況が明らかに違うため、共通点はないのではないかと考える人もいることでしょう。
しかし、それぞれの将来迎えるであろう末路を考えると、どちらも厳しい将来を迎える可能性があるという点では共通点と言えるのではないでしょうか。将来に少しでも不安を感じている人は、一度正社員を目指して就職活動をすることを検討してみてはいかがでしょうか。